奨学金の返済が滞りそうな時の対処方法!放置すると銀行からの差し押さえも…。奨学金破産者にならない為に徹底理解!02

2019年8月5日




奨学金を受けられるほど頭が(略)!

前回は奨学金の概要を見てみました。

今回は奨学金を受け、実際に返済しようとしたら諸事情により返済が難しくなってしまった。
そんな時の対処法を見ていきましょう。

奨学金を返済できないとどうなるか

ではまず、奨学金を返済しない場合、その後どうなるかを見てみましょう。

・延滞金がつく

・金融機関でのブラックリスト入り

・銀行により差し押さえ

かなり、厳しいものになることが分かりますね。

延滞金について

貸与種別 採用年度 貸与終了年度など 延滞金の割合
第一種奨学金
(無利息)
平成17年3月以前採用 平成10年2月以前に貸与が終了し、年1回払込用紙で返還 返還期日から6か月経過した日が

・平成26年3月31日まで→5%

・平成26年4月1日以降→2.5%

平成10年3月以降に貸与が終了 返還期日から6か月経過した日が

・平成26年3月27日まで→5%

・平成26年3月28日以降→2.5%

平成10年2月以前に貸与が終了し、口座振替の手続きを行って返還
平成17年4月以降採用 延滞している金額に対して、返還期日の翌日から返還した日までの日数に応じて

・平成26年3月27日までは年(365日当たり)10%

・平成26年3月28日以降は年(365日当たり)5%

第二種奨学金
(利息付き)
平成10年2月以前に貸与が終了し、年1回払込用紙で返還 延滞している金額(利子を除く)に対して、返還期日の翌日から返還した日までの日数に応じて

・平成26年3月31日までは年(365日当たり)10%

・平成26年4月1日以降は年(365日当たり)5%

平成10年3月以降に貸与が終了 延滞している金額(利子を除く)に対して、返還期日の翌日から返還した日までの日数に応じて

・平成26年3月27日までは年(365日当たり)10%

・平成26年3月28日以降は年(365日当たり)5%

平成10年2月以前に貸与が終了し、口座振替の手続きを行って返還

状況に応じて年2.5%~10%の延滞金が加算されていきます。

金融機関でのブラックリスト入り

3ヶ月滞納すると個人信用情報機関に奨学金滞納者の情報が行くことになります。
これにより、ローンやクレジットカードの発行が制限されます。

これはある意味滞納者を守る意味もあります。

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やばい、奨学金が払えない…。お金を借りて奨学金返済に充てるか…

という思考の元、様々な所からお金を借りて、自転車操業をしないとも限りません。
ローンなどの貸付制限をすることで多重債務者になることを防いでいます

支払い督促と法的措置の連絡が来る

4ヶ月放置しておくと、支払いの督促が来るようになります。
この時は奨学金を借りる際に連帯保証人になってくれた人の所にも督促状がいくことになります。

9ヶ月放置しておくと、法的措置に踏み切る旨の連絡が来るようになります。
裁判所に申し立てるという訳ですね。

最終的には差し押さえに至る場合も

無視し続けている場合は、裁判所による差し押さえの強制執行が行われます。
給料や、財産の没収になりますので、それまでに連絡を取る必要があります。

返済できない時にできること

そのままでは返済できない時も、手続きを取ることによって、支払いを待ってもらったり、減額してもらったりすることが出来ます。

・1回の支払いを減らしてもらう
・支払いを待ってもらう
・支払いを免除してもらう

それぞれ見ていきましょう。

1回の支払いを減らしてもらう(減額返還制度)

それまでの1回の支払いの金額を1/2、または1/3にして、各月の負担を減らす方法です。

例えば
1回3万円の支払いの場合
1/2 → 1.5万円
1/3 → 1万円

となり、負担が軽くなりますよね。ただ、ここで注意したいのは、返還総額は変わらないという事です。薄めて伸ばすイメージになりますので、こちらの制度を利用すると、支払い完了日が延びることになります。

に加えて、収入面での条件もあります。

申請理由 給与所得(税込年収) 給与所得者以外(必要経費等控除後の年間所得)
収入面(無職・未就職・低収入) 325万円以下 225万円以下
傷病(無職)
傷病(就労中・休職中) 225万円以下 155万円以下
災害(1年以内)

1回の申請につき、1年間減額返還制度を受けられます。最長で15年分利用できます。

ただ、上でも書いたように、総額が減るわけではありませんので、適用年数が長いほど、支払い完了に時間がかかることになります。

支払いを待ってもらう(返還期限猶予制度)

払えない場合に、支払いを待ってもらう方法です。
例えば、1年間支払いを待ってもらい、経済を立て直したり、または貯蓄しておいて、次の年に払う。それで、また支払いが難しくなったら待ってもらい、次の年に払うといった方法も使えます。

こちらは収入面での条件をクリアすれば、利用できるので、減額返還制度より利用しやすいです。

申請理由 給与所得(税込年収) 給与所得者以外(必要経費等控除後の年間所得)
収入面(無職・未就職・低収入) 300万円以下 200万円以下
傷病(無職)
傷病(就労中・休職中) 200万円以下 130万円以下
災害(1年以内)

こちらも、猶予期間が延びるだけで、支払いをすることに変わりはありませんので、その点は注意が必要です。

支払いを免除してもらう(返還免除制度)

奨学金を受けていた者が、死亡および精神や身体の障害により奨学金を払うことが出来なくなった場合に、返還免除制度を利用して、支払いを免除してもらうことが出来ます。

これは、例えば、本人が亡くなった後も連帯保証人の方が請求されないための救済の意味があると思います。

・死亡事実を記載した戸籍抄本
・医師または歯科医師の診断書

が、必要になります。

重度のけがや病気などで働くことが出来なくなった時に、こちらの制度が適用されるかどうかは日本学生支援機構に問い合わせをして、対応を聞いてみましょう。

日本学生支援機構に相談してみる

自分でうまく判断が付かない場合は、日本学生支援機構に直接相談してみるのもいいかもしれません。

相談窓口である、奨学金相談センターというものが開設されています。
こちらに相談してみると、適切な方法を教えてくれるかもしれません。

奨学金相談センター

電話:0570‐666‐301(ナビダイヤル)

海外からの電話、一部携帯電話、一部IP電話からは03‐6743‐6100
月曜~金曜:9時00分~20時00分(土日祝日・年末年始を除く)

奨学金相談センターは、貸与・給付、及び返還に関する相談に対応しています。

※貸与・給付奨学金に関する手続きのスケジュール等については、各学校の奨学金担当窓口にお問い合わせください。
※音声自動応答システムを導入しています。料金は本人負担となります。
※ご相談内容の確認と品質向上のため、通話を録音させていただいております。ご承知おきください。
※電話のかけまちがいが増えておりますので、番号をよくお確かめの上、おかけください。
※電話が繋がりにくい場合があります。繋がりにくい場合は、お手数ですが時間をおいておかけ直しください。

出典: www.jasso.go.jp

どうしようもなくなった時

上記の制度を利用できず、また収入面でも返すめどが立たない場合は、法的な手段を用いることになります。

・任意整理
・個人再生
・自己破産

奨学金だけでなく、他の借金などがある場合に支払いが困難というケースで上記手段を用いることになるでしょう。
上から順番に検討していき、最後の手段が自己破産という事になります。

任意整理

任意整理とは弁護士や司法書士などの専門家が債権者(お金を取り立てる人)と交渉して、全体の負債総額を減らしたり、一回の支払額を減らすことです。

メリット デメリット
・手続きが簡単

・総額が減る(可能性がある)

・ブラックリストに載る→借り入れが出来なくなる。

・そこまで大幅には減らない

個人再生

裁判所が介入してきて手続きを行います。大幅な減額が見込めます。

メリット デメリット
・5分の1程度に負債が減る

・資産を手放さなくてもよい(車・家)

・給料の差し押さえをされることがない

・長期間(5-10年)ブラックリストに載る→借り入れが出来なくなる。

・返済を継続できる収入が必要

・住所氏名が官報に載る

・書類提出などの手続きを怠ると手続きがなかったことに

自己破産

どうしても借金が払えない時に、借金のすべてを免除してもらう方法です。
ただし、ギャンブルなどで作った借金には適用されません。
また、裁判所が「この人は返済が不可能である」と認める「免責」が適用されないと借金が0になりません。

メリット デメリット
・借金がチャラになる

・給料の差し押さえをされることがない

・多少は財産を残せる

・長期間(5-10年)ブラックリストに載る→借り入れが出来なくなる。

・免責を受けるまでに、就けない職業がある

・住所氏名が官報に載る

ただし、借りたものは本来返すのが道理であり、無理だとわかっていても、多少は努力しなくてはいけません。
「自己破産があるから大丈夫」というような考えではなく、「頑張ったけれどどうしてもだめだった」という方に使用してもらいたいですね。

まとめ

やり方を知らないだけで、実は何とかなる方法があるという事を知っていただけたらと思います。

・奨学金が返済できそうにない時は放置しない(延滞金がかかる)
・適切な方法をとることで、返済が楽になる
・困った時はまず相談

お金の問題はぼくも遭遇したことがありますし、現時点でもちょっと困窮している部分があります。
なんだかお金の事を考えると胸が苦しくなって来たりします。将来が不安になると言いますか。

ただ、調べたり相談することで打開できることもあると思いますので、あまり悩まずに誰かに相談するのが一番だと思います。

思いつめて、線路に飛び込んだり、高いところからダイブしたり、ガスの元栓をひねったりしないよう、くれぐれも冷静であるように努めてください。