今回はPCのフォルダーの話です。
フォルダーがきちんと整理されていますか。
PCを使って仕事をする場合は、効率を上げるためにも最適な使用方法を身に付けていきましょう。
Contents
とある日のオフィスの風景
やってもらったあの案件の初期のアイデアデータってあるかな?
ちょっとバリエーション作りたくて…。
初期データって1か月くらい前だっけ?
ありますよー。ちょっと待っててくださいね。
~5分後~
あ、ありそうかな?
捨ててないんであるはずなんスけどね…
~10分後~
よし、他の人にもってないか聞いてみるから大丈夫。
ありがとう。
す、すみません…。
ちょっと待った!ありました!
この日付ですよね。開いてみますね
うーん、これの一つ前のデータかな。
ほら、ここって直したところでしょ?
一つ前のはある?
ちょっと時間ください…
新旧が分からなくなっちゃって…
なんてことはありませんか。
ここまで極端でなくても、「どこへしまったのか」「どれが新しいのか」が分からなくなることがあります。
整理が出来ていないのかと思いきや、めちゃくちゃフォルダー分けがきちんとされているけれど、欲しいデータを見つけにくいことが良くあります。その原因を探っていきましょう。
ファイルを見つけにくい原因
概ね以下の原因ではないでしょうか。
・階層が深い
・ファイル名が適切ではない
・ファイル名にルールがない
・ファイルやフォルダーが多い
・そんな昔のことは覚えていない
それでは見ていきましょう。
階層が深い
↑こんな感じで、フォルダーの下にまた違うフォルダーがあって、データを振り分けて整理していくという方法をとっているのではないかと思いますが、あまりにきれいに区分けされていると、探しに行くのが大変になります。
ルールがきちんと設定されていて、目指すものが必ずそこに入っているというのが分かれば細分化してもよいと思いますが、潜りに潜って結局なかったときは疲れてしまいますね。
それに、マウスで操作している人にとっては、何度も何度もクリックしてしまうことになります。
目視(フォルダ名の確認)→マウスポインタの移動→(ダブル)クリック
という動作を繰り返していると、これも時間のロスにつながってしまいます。
3~4階層くらいが把握もしやすく、また必要な区分けにも向いていますので、そのくらいの数に抑えておくとよいでしょう。
フォルダーを一括展開
フォルダーを探しに行くのにいちいちクリックして展開するのが面倒くさい人はテンキーの「*」を押すと一度に全部展開してくれます。
エクスプローラーから展開したいフォルダーを選択して「*」(半角入力)を押すと
下層のフォルダーがすべて展開されます。
本当にすべて開いてしまうので、深すぎる場合は開きすぎてしまうことも…。
「+」キーと「-」キーでひとつづつ展開できるので、こちらを使ってもよいでしょう。
ショートカットも利用する
階層が深いのだけれど使用している階層は実質4~7階層目までという時はショートカットを利用しましょう。
4階層目までサクッと移動することが出来れば、作業もスムーズになるはずです。
ショートカットを作成したいフォルダを選択して右クリック→送る→デスクトップ(ショートカットを作成)で作成できますよ。
ファイル名・フォルダー名に名前を付けていない
フォルダー名が「新しいフォルダー」「新しいフォルダー(2)」「新しいフォルダー(3)」だったり、ファイル名が「名称未設定1」、「新しいテキストドキュメント」、「文章1」だったりすることってありますよね。
初期設定の名称のままというやつです。
名称と中身がリンクしていないと、ファイルを開いて確かめるしかないので、いちいち開いていると時間がかかってしまいます。
忙しい時にちょっとした作業としてやるものなら、名称をつけないことも多々ありますが、名前を付ける癖をつけましょう。
ぼく自身適当なファイル名をつけてしまって混乱してしまうこともありましたし、逆にきちんとつけていたけれど、名前が似すぎてよくわからない、新旧が分かりづらいということがありました。
急いでいると混乱してしまうんですよね…。
ファイル名にルールがない
ファイルに名前を付ける時に適当に名前を付けていると後で探すときに難しくなります。
最低でも、中身がわかるもの、日付をつけておくとよいでしょう。
20190616_十日町P_記事_下書き
としておけば、いつ書かれたものか、どんなものなのかが分かるかと思います。
最初に日付を入れる理由
最初に西暦から日付を入れていくと、ファイル名称で並び替えをしたときに、時系列に並んでくれます。
これで、新しいものを見つけやすくなります。
西暦を「2019」とするか「19」とするかは、好みによるので好きな方を使用するといいでしょう。
チームで仕事をするときはルールを統一
自分一人で作業しているなら、わかりやすければそれでいいと思いますが、データを他の人とやり取りする場合は、同じルールに基づいてファイル名を作成するとよいでしょう。
例えば、自分はファイル名の頭に日付を入れていて、渡す相手は末尾に日付を入れる人だった場合、名前でファイルの順序を入れ替えても
20190616_十日町P_記事_下書き
20190617_十日町P_記事_下書き
十日町P_記事_下書き_20190526
十日町P_記事_下書き_20190530
時系列順に並んでくれないことが分かるかと思います。
ファイル名に入れる要素を統一するのがチームで作業するうえで、スムーズにデータの受け渡しができると思います。
ぼく個人的には「申し訳ありませんが急ぎでお願いします」みたいに、フォルダー名が文章になっていると笑ってしまいますので、フォルダー芸をぶっこんでくる同僚に感謝しています。
ファイルやフォルダーが多い
作成したファイルを同じフォルダーに入れ続け、ファイル総数が100を超えてくると目で見てどれがどのファイルかを認識するのに大変になってきます。
ファイルが多い時の問題点は以下の通り
・視認性が悪い
・重要なファイルとそうでないファイルが混在していて必要なものにアクセスしづらい
フォルダの中で、文字列が縦に並んでいると目的のものを探すのに一苦労します。
複数ファイルを作っても、必要な最新のファイルというのはそれほど多くありませんので、今現在で不必要なファイルは別ファイルにまとめておくとよいでしょう。
連番でファイル名を付けて、保存しているようなファイルでもう完全に要らないようなものは削除してもいいかと思いますが、その査定をしている時間がもったいないということもあると思います。
そのため、ざっくりと期間を分けてフォルダーを作りその中に放り込んでおくとすっきりします。
考え方としては優先順位の高いものにアクセスしやすくするにはどうしたらよいかというものなので、このやり方ではなくても、いろんな方法があると思います。
ぼくは「作業フォルダ」というものを作り、その中に素材を集めたり、連番で進捗を保存したりして、最終的には「○○○成果」として別フォルダに最終版を入れておきました。○○○は日付が入ります。
そうすると、最新のデータは「成果フォルダ」を見ればいいし、そこに使ったこまごました素材を再利用したいなら作業フォルダの中を見ればよいからです。
でも、この方法は、最終的なデータ整理には向かないので、もう一工夫必要でしょうね。
そんな昔のことは覚えていない
作業している間は、そのフォルダの中を頻繁に行き来しているので、どこに何が入っているのかを把握していますが、数か月後にフォルダ構成を思い出そうとしても瞬時には思い出せません。
昔のことをそんなにいつまでも記憶しておけないからです。
脳の記憶領域には限界がありますので「必要ない」と思われたらすぐに忘れてしまいます。
なので、今覚えている記憶は長続きしないということを認識しておきましょう。
その時、忘れたらいけないことというのは、ファイルの場所だったり、作成日時だったりします。
記憶をまっさらにしたときに、もう一度探し出せるかどうかということを考えてみるとよいと思います。
1年くらい作業して全く対策されてないフォルダを覗いてみると、すごく目的のものを探しにくいかと思います。
ぼくは必要なデータを探しに共有フォルダーの他の同僚のファイルを探しに行きましたが、名前を付けるルールが違うので探しづらいことがよくあります。
こういう「探しづらいな」と思った時に、どうやったら探しやすくなるのだろうかと考えることが重要だと思いますね。
検索欄を使う
絶対にあるはずなんだけど、見つからない時は検索欄を使うとよいでしょう。
赤枠で囲われたところですね。
おススメは拡張子で検索することです。
拡張子とは各ファイルについている、このファイルはこの種類のファイルですよと示してくれるものです。
wordファイルなら「.doc」
Excelファイルなら「.xls」
Photoshopファイルなら「.psd」
Illustratorファイルなら「.ai」
上記のように、ある程度決まっています。ソフトのバージョンによっては違うものもありますが、大抵は同一です。
ファイル名が分からないけれど、このソフトで作業したということが分かれば、拡張子で調べると調べやすいです。
豆知識:フォルダーとディレクトリの違い
フォルダーを指すときにディレクトリと呼ぶ人もいます。
これらに違いはあるのでしょうか。
ほとんど同じもの
データを格納しておく場所という意味では、フォルダーもディレクトリも同じものです。
ただ、CUI(Character Use Interface:文字入力のみで操作するもの)とGUI(Graphical Use Interface:グラフィックを用いて操作するもの。例えばアイコンをクリックするなど)では考え方が違います。
CUIではフォルダーという概念がないので、ディレクトリと言います。
厳密には違うもの
“基本的に”ディレクトリとフォルダは同じと考えて良いと述べましたが、厳密には「ディレクトリ ≠ フォルダ」となります。
ディレクトリは、「ハードディスクなどの記録メディア上のファイルの保存場所」を表します。それに対して、フォルダはディレクトリと同じ意味に加え、「オブジェクトの容れ物」という意味も持ちます。
例えば、Windowsのコントロールパネルやマイネットワークは、フォルダではあるのですがディレクトリではありません。これは、記録メディア上に物理的にコントロールパネルという場所が存在しないことを意味します。また、圧縮ファイルや、メタデータの一部などもフォルダとみなされるのがディレクトリとの違いです。
出典: uxmilk.jp
以上、豆知識でした。
まとめ
・階層を深くしない(3~4階層)
・ファイル名を適切にする
・ファイル名にルールを設ける
・しばらく使わないファイルやフォルダーはひとまとめに
・そんな昔のことは覚えていないと自覚する
見つけたいファイルを見つけることはいつもはそんなに気になりませんが、あれを見つけたい!と思った時に出てこないことってありますよね。
日頃からどうやったらファイルにアクセスしやすくなるかなぁと考えるとよいかもしれませんね。
ぼく個人としては作業効率云々は置いておいて、最新データがどれかというのが分かるような仕組みをまず作るのが大事かなと思います。
古いデータで各方面に指示出しをしたり、業者への発注など、お金が発生して取り返しがつかないところまで行ってしまうと落ち込み具合が半端ないのです。いやぁ、大変でした。
そんなことにならないように気をつけましょう(涙目)