そういう人は人を出し抜くことはできませんが、人の信頼を得ることが出来るので一長一短ですね。
世の中にはびこる、「ホンネ」と「タテマエ」。言わなくてもいい環境ならタテマエなんて使いたくないけれど、人と一緒に共同生活をしていると、使わざるを得ない状況もあります。
このタテマエを理解し、相手に寄り添う事で、感情を揺り動かす力となります。
今回はそんな「ホンネ」と「タテマエ」についてみていきましょう。
建前と本音は違う所にある
建前とは
その前に、タテマエってなんでしょうか。
おべんちゃら?
いやいや。
うそをつくこと?
それはそうかもしれません。
波風立たないように、本音を隠すこと?
近いかもしれませんね。
wikiからの参照は以下の通り。
建前では、本音のうちで余り他に知られることが芳しくない事柄が語られない一方、例え本音では自身が望まない事柄であろうとも、それを肯定することで結果的に自身の望む結果が期待されるなら、敢えて認めるなどされる。
出典: ja.wikipedia.org
わかりづらいですね。
つまり、
ホンネの愚痴とかを大っぴらに言うと周りに知られてよろしくないので、そうではなく、自分がやりたくなくても「やります!」っていうと、将来的に何かいい事あるかもと思うと、仕方なく「やります」と言う事
これも少しわかりづらいですね。
意志はあるけど実行できていない状態
例えばですが、残業をしなければならないときに、
残業めんどくせぇ!早く帰りてえ!こんな仕事に意味はない!今週毎日残業で疲れた!
ってあからさまに言ってしまうと、「やる気がない」とか「士気にかかわる」と言って問題視されてしまうので、
よーし、残業になったけど、頑張るか!(チラッチラッ)
と言っておけば、「あの人は仕事をきちんと終わらせて帰る人」「やる気のある人」と言った、高評価がもらえるかもしれないので、そのようにふるまっている。という事ですね。
本人からするとやりたいことがやれていない状態ということになります。
やりたいこと → 早く帰りたい
やりたくないこと → 残業する
このふたつにギャップがあるので、建前を言っている時に、人はエネルギーを内にため込んでいる状態と言えます。
やりきれない気持ちでいる、と言ってもいいかもしれませんね。
この時に、相手の本音を見抜いて、感情に寄り添うことが出来れば、相手は信頼を寄せてくることになります。
大変だよねー。急に納期が重なることもあるしこれは仕方ないよね。体壊さないように気をつけてね。
ありがとう
(って、帰るのかよ!手伝おうか?とか言わないのかよ!)
と思う事がほとんどだと思います。言いたくても相手に悪くて「手伝って」とか言えないこともありますよね。日々の生活態度のせいともいますが・・・。
こんな時に
大丈夫ですか?急に納期が重なると手が回らなくて遅くなって大変なんですよね。私も前にあって大変でした。トール先輩最近ちょっと残業多めでお疲れかなと思って。私、今日は手が空いたので何か手伝えますか?一緒にやれば早く終わって早く帰れますよね?
という声かけができれば、
そうそう、そうなんだよ!納期重なって毎日大変で。やっぱり、どこかの誰かさんとは違うなぁ。ありがたい!でも、いいの?二人でやっても1時間くらいかかるかも・・・。
そんなの気にしないで一緒に片づけちゃいましょう!
マジ感謝
となります。
ここでは、以下の二点で相手を気遣ってホンネに寄り添っていました。
・毎日残業していた → 疲れを気遣う
・早く帰りたがっていた → 一緒にやれば早く帰れる
建前に隠された本音に対してアクションを起こすことで、声掛けをしてくれた相手に、信頼感と本音を話そうという気持ちが生まれます。
また、「残業したくないけどしなくちゃなぁ」という建前に対して、
急に納期が重なると手が回らなくて遅くなって大変なんですよね。私も前にあって大変でした。
という、私もしたくないけど、残業をしたことがあって大変だったことを相手に伝えることが出来れば、共感が生まれ、
そうそう、そうなんだよ!俺のことそんなにわかってくれて嬉しいなぁ
という説得力にもつながります。
つまり、相手の建前と本音に寄り添うには2段階が必要です。
・建前の裏にあるホンネはこうなんでしょう?
で終わることが多いですが、実はこれが1段階目。
・建前を言ったのはこういう理由からなんでしょう?
という、建前を言う理由についても理解してあげると、相手の気持ちをぐっとつかむことが出来ます。
ホンネは本人も気づいていないかもしれない
世の中に、「こうあるべき」という姿は時々見受けられます。
・女性は家事をするべき
・男性は初回デート費用をすべて出すべき
・上司は飲み屋などでは多めに出したりおごるべき
・堅い職業についている人は、私生活でも慎むべき
など。あまりいい気分がしないものがあったらすみません。
「こうあるべき」にとらわれていて、その通りにしていたら、窮屈な思いをして不満を持つかもしれません。
・女性は家事をするべき → 男性がやってもいいじゃない
・男性は初回デート費用をすべて出すべき → 割り勘でもいいよね
・上司は飲み屋などでは多めに出したりおごるべき → そんなにお金ないよ・・・
・堅い職業についている人は、私生活でも慎むべき → いかがわしいところに行ったりギャンブルもしたい!
など、あるべき姿に反発心を抱くことも十分あるはずです。
でも、中々言えなかったりしますよね。また、自分の中で欲求として気づいていない場合もあります。
そんな時に、その出せないホンネに対して、相手の気持ちを想像しながらかける言葉を工夫しましょう。
・普段家事をしない人でも簡単!
・参加者が一律料金!
・頑張っている人に朗報!羽目を外せる○○プラン!
このようにすると、自分の中に抑えていたものが、なんだったのか気づいたりすることが出来ます。
「こうあるべき」とは違った形を想像させると、その型にはまった人たちの注目を浴びやすくなりますね。
相手の立場を考慮した言い方
主に目上の人や、責任のある立場の人に対して言う言葉です。
・普通の人だったら~
・人間ですから
普通の人だったら、こんなに残業できませんが、トオル先輩だからできるのだと思います。頑張ってください。
「普通の人」を引き合いに出すことで、あなたは普通の人よりも上で能力があるから頑張れるんですよねと、相手を持ち上げつつ、相手を気遣うことが出来ます。
もうひとつは、人間を出してきて、「あなたはすごい人ですが、普通の人間と同じように不満や欲求があるんじゃないですか」という流れで、相手が不満に思う事や、やりたいことを促すことが出来ます。
先輩は自分の案件もこなして、成果もいいものを出して、みんなの面倒も見て本当にすごいと思います。でも先輩も人間ですから、早く帰ってゆっくりしたいと思う事もあるんじゃないですか?今日は定時で切り上げてゆっくりしましょう!
そんな事思ってくれていたのか・・・
いえ、これは例文ですから
なっ・・・
まとめ
本音と建前がある場合は、「理想」と「現実」のギャップがあることが多く、そのギャップが大きいと、行動を生む力になります。
・「本音」と「建て前」を見抜く
・「本音」と「建て前」の両方に寄り添う
・「あるべき姿」を求められている人は本当の気持ちを抑えているかもしれない
・相手を持ち上げて気遣う言葉がある
これらを利用することで相手の信頼感を得ることが出来ます。
まずは「こうしたいんだろうな」という相手の気持ちを尊重した物言いをして反応を見てみましょう。