いい大人のはずなのに、お金の苦労ばかりしています。
実際はそんな人ばかりでなく、お金以外にも悩んでいることが多いのではないでしょうか。
「お金」が大本の原因で、そこから派生している悩みもあると思いますが、それ以外に「健康」や「人間関係」などの悩みもあるかと思います。
そんな悩みを持つ人に対して、刺さる文章術を見ていきましょう。
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悩みの分類は4つだけ?
人の悩みの分類は大まかに分けると4つになります。
その4つの頭文字をとって「HARM(ハーム)」と呼ばれることがあります。
H → Health
A → Ambition
R → Relation
M → Money
ではそれぞれ見ていきましょう。
Health(健康)
人は生き物ですから、いずれ死にます。死ぬまでの間を健康のまま過ごしていたいと誰もが思いますが、、怪我をしたり、病気をしたりすることがあります。怪我や病気で痛かったり苦しかったりすると、今後どうなるのかという不安が付きまといます。
また、年齢を重ねると、体が衰え、昔出来ていたことが出来なくなってきます。体が不自由になってくるということも、将来にとっていいことではなく、心配になってきますよね。
上に書いたような生き死にに関するものもあれば、
ダイエットしてきれいに見られたいな
花粉症で鼻水が止まらなくて困ってます
仕事が辛くて会社に行きたくないよう・・・
外見に関すること、持病に関すること、心の悩みも健康に含まれます。かなり多岐にわたりますので、健康に関する悩みをみなさんひとつは持っているのではないでしょうか。
Ambition(野望・野心)
将来への不安も抱えていると思いますが、将来への希望も持っていると思います。やりたいことや、こうなりたい、成長したいという気持ち、ありますよね?でも、希望というくらいですから、それを実現するには、困難が伴うことになるでしょう。その困難に直面したときに、人は夢をあきらめようとしたり、自分への自信を失ってしまったりします。そんな悩みです。
プロゲームプレーヤーになるぜ!でも、なっても食べていけるのかな・・・?
ふっふっふ。同期で一番に昇進するわよ!あっ、でも同期多いしそんな簡単に昇進できるのかしら・・・?
英会話ができるようになりたいです!でも、この決意はもう11回目・・・。私って意志が弱いのかなぁ・・・?
Relation(人間関係)
人は生きていく上で、人と関わって生きています。最近はamazonで買い物を済ませ、家にずっといて、人とは関わらないでいる人もいるかもしれませんが、なにがしかのコミュニケーションは発生しています。
amazonで買い物をしていたとしても、商品に不具合があったら、それに対して、対処してもらう必要があります。メールを送ったり、電話をかける必要が出てくるかもしれませんね。
そんな生活ではなく、学校や会社、近隣の人と触れ合う機会がある人なら、面と向かって会う人も多くなり、それによって発生する悩みも出てきます。
お互いの考え方の違いなどから、衝突したり、衝突しなくても絶えず顔色を窺ったりしなくてはならないこともあるかも知れません。そういった人間関係の悩みの事を指します。
また、関係性を作る、という事の悩みもこのカテゴリーに含まれます。結婚したり離婚したり、子供が生まれれば「親」になったり「父」や「母」になります。
部活の先輩が、ちょっと苦手で部活にあんまり行きたくないんだよね・・・
取引先のおじさんがチョーセクハラしてくるから、嫌になっちゃう。困ったわー。
子供が反抗期になって、どう接したらいいかわからない・・・。昔はあんなに「ママ大好き」って言ってくれてたのに・・・
わかちゃん、子供いたの?!
いや、ほら、今はそういう設定なので。
Money(お金)
人生で切り離せない問題の1つがお金の問題でしょう。
何をするにもお金がかかります。また、節目節目でまとまったお金が必要になる場合もありますよね。受験や、就職活動、結婚、家の購入、旅行など。
あるいは、日々の生活にかかるお金に頭を悩ますこともあるでしょう。食費、住居費、通信費、交際費など。何に使うかという使い方の悩みだったり、お金をどう工面するか、という増やし方や、貯蓄方法も頭の中に置いておきたい事柄です。
新しいゲームが欲しい!でも、お小遣いが足りない!どうしよう!
今月も赤字になりそう、何を切り詰めたらいいのかしら・・・
うわっ…私の年収、低すぎ…?転職が必要かしら・・・?
同じ種類でも、年齢で関心が異なる
「HARM」で悩みの種類が分けられましたが、この種類の中でも、年齢によって関心事が変わってきます。
例えばお金で見ていくと
小学校まで → お小遣い
高校まで → 交友関係や趣味に使うお金、アルバイト
大学生まで → 学費、資格取得、車、バイクなど
就職してから→ 給料の使い道、生活費
20代後半 → 交際費や結婚費用、出産費用、自分への投資など
30代 → 家の購入や、子供のための貯蓄、生命保険など
40代 → 子供の受験費用や、自身の健康管理のための費用など
50代 → 将来への貯蓄、病気やケガへの備え
60代 → 年金など
70代 → 自分の視没後の遺産など
全てがこのようになるワケではありませんが、傾向はあります。
人間関係で見てみると
学生時代 → 同級生や先輩後輩、先生との関係
就職してから → 上司や同僚取引先との関係
20代 → 結婚や交際相手との関係
30代 → 子供の誕生や教育
40代 → 子供の独立、部下との関係
50代 → 子供が独立した後に残る夫婦の関係
60代 → 老後にどのような環境で暮らすか、介護問題
などがあります。
悩みの種類と相手の年齢が分かれば、悩みを推測しやすくなるのです。
パターン化した例
わかりやすく想像してもらうと、20代女性向けの雑誌があったとします。
その中で特集しているものと言えば
・ファッション
・恋愛(結婚)
・ダイエット
・旅行
・グルメ
だったりします。
これは20代女性が持つ悩みと合致していて、関心がある事柄だからです。
H(健康) → ダイエット
A(野望) → ファッション・ダイエット
R(人間関係) → 恋愛(結婚)
M(お金) → ファッション・旅行・グルメ
社会人として働き始めると、運動する機会が少なくなり、また飲み会などが増えると、それに伴って体重も増えてしまいます。なので、体重を何とかしたいと考える人が増え、ダイエットに惹かれるようになります。
ファッション・ダイエットは、それにより、よりよい女性であろうとする気持ちがあります。もっと素敵な女性になりたいという願望があり、それをかなえるにはどうしたらよいかという回答として、ダイエット特集やファッション特集を組みます。
20代は「結婚」を意識する年代でしょう。晩婚化が進んでいますが、30代になる前に結婚するかどうかというところが一つの分かれ目になっていますので、20代のうちに結婚するにはどうしたらいいか、そしてそのための相手を見つけるにはどうしたらいいかという事が関心事のひとつになります。
仕事を始めるとお給料が入ってきて、行動範囲が広がりますが、最初はもらえるお金が少ないものです。そこで、少ないお金でも十分に楽しむにはどうしたらよいかという悩みに対しては、「おススメの○○」と言った形で、季節にあった旅行先や食べ物が取り上げられることになります。
というように、20代の女性が関心を持つ事柄をふんだんに取り入れているので、対象としている年齢の女性によく読まれることになります。
逆に言うと、対象以外の年齢層には刺さらないような内容になっていることが多いです。
年齢がずれると響かない
先ほどは20代の女性を対象にしてみましたが、40代の女性が読むことを考えてみましょう。
H(健康) → ダイエットよりも、白髪や体の不調を気にする
A(野望) → 自分の事よりも、子供の成長や子供へのいい教育
R(人間関係) → 結婚は済ませていることが多いので、夫との関係や子供との関係の悩み
M(お金) → 家計をどうするかの悩み(生活費・教育費)
ダイエットもまだまだ関心のある事柄ですが、それよりも白髪が増えてきたり、体の節々が痛くなってくることがあり、体の不調を感じる事が多くなります。膝が痛い時の対処法、体に負担をかけない運動などに関心が出てきます。
親になっていたとしたら、自分がよく見られたいという願望よりも、子供がすくすくと成長してもらいたい、なるべくいい学校に入ってもらいたいなど、子供の成長や将来に関することが気になってきます。
結婚も既にされている方が多くなりますので、「恋人の作り方」といった記事よりも「旦那との付き合い方」、「反抗期の子供の対処法」といった記事のほうが、悩みを解決することにつながり、よく読まれるようになります。
お金に関しても、自分のために使うことが少なくなり、家族で限られた収入の中でやりくりするにはという節約術などに興味が出てくるでしょう。
このように、関心と興味が変わってくるので、20代女性向け雑誌は40代女性には刺さりにくくなってしまうのです。
悩みの調べ方
その年代が、どのような悩みを持っているかについては、今現在ではネットで調べる方法が簡単です。
他力本願になってしまいますが、「年代別 悩み お金」で検索すると、様々なページが出てきます。
年代別の平均貯金額とお金にまつわる悩みランキング というページが出てきましたが、20代から40代のお金に関する悩みをまとめています。
出典として家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成28年調査結果を利用していますが、統計調査で調べたものなら、その結果にも信頼がおけます。
是非検索を活用してみましょう。
相手の悩みが想像出来たら、その悩みを解決させるようなイメージを与える
悩みの種類が分かって、相手の年齢も判別すると、抱えている悩みがある程度想像できるようになります。
子供の進学塾について、悩んでいるとします。
どの進学塾に入れたら、うちの子の成績が上がるのかしら・・・?
そこで、事実だけを伝えてしまうと、あまり心に響きません。
みっちり指導して、ほとんどの生徒の成績がアップしていますよ!
と言うと、
成績が上がるはわかったけれど、どんなもんかしら
と、得られる成果がなかなかイメージできないのです。
ここで
うちの塾から毎年一人は東大合格者が出ていますよ!
と言えば
この塾に通わせれば、東大合格への道が拓けるかもしれないのね!むふっ
と、塾へ通わせた後のイメージがしやすくなります。
悩みを解決させる手段の提示だけではなくて、手段とその後の結果がどうなるかという事を伝えると、相手の気持ちを動かしやすくなります。
まとめ
人が持つ悩みは大まかに4種類に分けられます。
そして、その悩みも年代ごとに変わってきます。
相手がどのような年齢かが分かれば、抱えている悩みもおおよそ理解できるようになります。
相手の悩みを想像して、その解決法を提示して、その結果どうなるかをイメージさせることで、相手の気持ちを揺さぶり、行動につなげることが出来るようになりますよ。