十日町PのDTだったら何が悪い!

マンガ【34歳無職さん】ゆったりした自分世界の中で生きる日常

みなさんは無職という響きをどうとらえるでしょうか。

働いていないからきちんとしてない

お金がない

一生懸命生きていない

ち、ちょっと辛辣ですね・・・。

無職になる理由も人それぞれ。

今回は「34歳無職さん」をご紹介します。

「34歳無職さん」はこんな人におススメ

34歳無職さんはこんな人におススメです。

  • のんびりした日常系マンガを読みたい人
  • 現在無職の人
  • これから無職になる予定の人

無職さん(本名は登場しません)の日常をつづった日常系マンガです。

会社がなくなってしまったため、1年間は無職でいようと決めた女性のお話です。
今まで働いたことがない!という働かないふたりのような無職ではないので、そんなに非日常的な話ではありません。

収入がないから欲しいものを我慢しようと思って、でも我慢しきれなかったり、社会とのつながりが消費しかないから、夜に本屋に行ったり、買った掃除機がうまく動かないですぐに転ぶからムッとしたり、という日常を描いています。

気ままに生きているようでも、時折訪れる寂しさや、自分が社会の一員としてうまくやれていないんじゃないかという思いに涙をすることもあり、無職で生きることの辛さも表現されています。

作者のいけだたかしさんが、実際に34歳で(ほぼ)無職だったことが体験として活きているようです。

大きくダイナミックな話の展開はないのですが、のんびり読めるコミックとしていいかなと思います。

無職でもいいじゃないか

無職として生きることは、肩身が狭いと思うかもしれませんが、自分で選択した生き方ならだれにも責められるいわれはありません。

必要以上に無職を気にして生きるよりも、今の状況を楽しんで生活するほうが健康的だと思えるようになるでしょう。

ただ、そうはいっても、周りの人とは違う生き方をしているという気持ちは捨てることが出来ません。
お金があって、何もしなくても生きていけるという環境ではないので、生活の事やこの先の事を思ってしまう時もあります。

また、思考がネガティブになっていると、過去のしてしまったことを思い出してしまい、自己嫌悪になるパターンもあります。

無職さんもふとした時にそういった過去の自分の事を思い出し、涙する場面もあります。

無職を選ぶ生き方はそういう厳しさもあるという事を教えてくれるような気がします。

無職あるある集かも

無職になった時に日常はこれだ!というのを実際に見させられているような感じがします。

自分の時間で生きているからゴミ出しに遅れる、昼過ぎまで寝てしまう、外を出歩く機会が減ったから肉付きが良くなってしまう・・・。

気持ちもささくれ立ってしまう事もあるし、切なくなることもあります。

とすると、もしかしたら無職経験者の方がより一層共感を得て楽しめるかもしれませんね。

セリフがない回でも何かを感じられる

無職さんは一人暮らしなので、日々の生活の中での会話は近所の方か、昔からの知り合いとの電話、家族からの会話がメインで、あとは独り言で話が進みます。

時には、セリフがほとんどない回もあります。
それでも、コマを見ているだけで無職さんが何を感じているかが分かるようなシーンもあります。

それは読者のイメージなので、実際に無職さんがそう思っているかは別なのですが、セリフがないことで、読み手が想像を働かせて何かを感じるような作りというのは面白いです。

基本的に日々の生活を淡々と描いているので、お気楽な生活に見えるかもしれませんが、過去の回想で時折見せる無職さんの他人への鋭さと、その後の悲しそうな顔で辛い経験があったことが分かります。

無職さんがぼそっと思った、正しくしようとすると間違えちゃうんだものという気持ちは、うまくいかなかった過去の自分を責めるようでもあり、そうありたいと思っても、自分にはうまくできないんだよという諦めの気持ちもあるように思います。

30代半ばで挫折したりうまくいかなかった経験を持っている人は共感できる気持ちかなと思いました。

おわりに(ネタバレあり)

無職さんは最終的には無職ではない35歳になるワケですが、人生の中で働かない期間があってもいいじゃないかと思います。

その後の再就職が大変とかあるかもしれませんし、働かないことで不利になっていくことがたくさんあることも事実です。

でも、だからと言って、無理に働かなければならないという事でもなく、のんびりしてもいいでしょう。
なんとかなると思って、毎日過ごすのも悪くない。そんな気がします。