雪が降りすぎたら何が悪い!
悪くはありませんが、それに伴う大変な作業も発生するわけで。
雪がきれい…!
という感覚も、もし3年も住んでみたら意見が変わるのではないかと思っています。
でも、雪国に実家がある人たちは「こういうものだ」と思って付き合っているので大変ではあるものの仕方ないと思っている面もあります。
ただ、年に1回以上は雪下ろしによって怪我や亡くなるといった報道がありますので、十分に気をつけたいところですね。
去年できていても、今年は去年の自分とは違うのですから。
雪下ろしとは
雪下ろしとはなんぞや?という方もいると思いますので簡単に説明しますと、屋根から雪を下ろす作業です。
積雪が少量の地域ならほうっておいても解けてしまいますが、ある程度の積雪量のある地域では雪が溶けるよりも積もるほうが早いのでどんどん雪が積もっていきます。
そして、その雪の重みによって、建物がつぶれてしまいますので、そうなる前に屋根から雪を下ろしてつぶれるのを防がなくてはなりません。
雪の降る地域ではどこでも見られた光景ですが、最近は自然落下の屋根が増えたこともあり、人力で雪下ろしなくてすむ家もたくさんあります。でも、それは比較的新しい家の話でぼくの実家のように古い建物は、雪下ろしを欠かせません。
雪ってどのくらいの重さなのか?
雪は状態によって重さが変わります。
スキーに行ったことがある人はわかるかもしれませんが、コース外の藪に突っ込んだときは雪はふわふわで、そんなに重たいものではありませんよね。
一方で壁になっているような雪は固くて、そう簡単には切り崩せなさそうです。
これはつまり、雪の密度が異なるからです。
降った雪自身の重みで圧縮されたり、降った雪が溶けてそれが氷になって固まって密度が上がっていく場合もあります。
解説してくださった方がいましたので引用させていただきます。
以下は1m3(1立方メートルあたり)の重さです。
新雪 およそ50kg~150kg
小締り雪 およそ150kg~250kg
締り雪 およそ250kg~500kg
締り雪で1m3あたり300kgだとすると30m3なら9tもの重さが屋根にかかってしまうわけですね。
軽自動車が10台も屋根に乗っかっているわけですよ。これはすごいことです。
でも、そんな1mもの高さになる前に雪下ろしをすることが多いので、そこまでの重さになるとは思いませんが、気をぬくとすごい重さになってしまうことがわかります。
雪下ろしの道具
雪下ろしの道具といっても、そんなに特別なものはありません。
結局は人が屋根に持って上がれるサイズや重さの道具になりますので、普段の雪かきで使うような道具になります。
スコップ・ショベル(シャベル)
シャベルというのは英語の「shovel」からきており、スコップがオランダ語の「schop」からきているそうで、どちらも間違いではないそうです。
この画像では、全て鉄製のように見えますが、握り部分と柄の部分が木製のものもあって、それだと多少軽いし、素手で持ったときに冷たくないので、ぼくは木製のほうが好きです。
また、先が四角になっている角シャベルのほうが雪下ろしには適していると思いますね。シャベルを使って雪下ろしをする場合、四角に切り出して放り投げる、というスタイルになると思いますので、先の尖った剣シャベルだと、うまく切り出せなさそうだからです。雪下ろしに剣シャベルを使ったことがないのでわかりませんが・・・。
こちらのタイプもよく見かけますが、先がへたってしまったことがあったので、ぼくの中では信頼感低めです。
加えて、強度が足りないような気がします。新雪はいいけど、根雪になると歯が立たない、みたいな。
スノーダンプ
定番の道具といったらスノーダンプだと思います。
使い方によってはサクサク雪を切り出して雪下ろしが出来ます。
以前は鉄製が主流でしたが、持って上がるのも使うのも重たくて大変でした。
最近はアルミ製の軽いものが出始めているので、扱いやすくなりましたね。
使うときの気温にもよりますが、スノーダンプに雪がくっついてしまうので、使用前にロウを塗って滑りやすくすると使い勝手がよくなります。
ただ、先が尖っているため、はしごや階段の上り下りや、屋根での作業のときに誤って落としてしまわないように十分気をつけることが必要です。
このタイプは使ったことありませんが、道の雪かきとかで使うのでしょうか・・・。
樋(とよ)
木製の雪の滑り台とでも言ったらいいでしょうか。
屋根が広い場合や屋根が二段になっているとき、雪を放り投げても届かないときに使用します。
雪の塊が滑っていくのをみるのはちょっと楽しいです。
そのとき、切り出したままの雪の塊が崩れずに滑っていくと楽しいんですよね。
今まで見てきたものは、木製で全て手作りで、売っているのをみたことがないのですが、売っていたりするのでしょうか。
手製のため、幅広のものがなく、シャベルで切り出したサイズが適しているように思います。
あまり大きいととよからはみ出してしまって滑っていってくれなくなりますから。
でも、上の動画はスノーダンプで切り出して乗せていますね・・・。
はしご
はしごも必要ですね。家の中から直接屋根に出られる構造の家というのはなかなかないのではないかと思います。
ぼくの家でも、はしごを利用して母屋や車庫の屋根に上がります。アルミ製のはしごは軽いのですが、たわんで上るときにひやひやします・・・。
雪下ろし中の事故
雪下ろし中の事故は屋根からの転落が一番多いでしょう。
自分の家を守るために、必死になって雪下ろしをして、足を滑らせて落ちてしまう。
とても悲しいことだと思います。
事故に遭う方は年配の方が多いです。
今までやってきたんだから大丈夫。と思っていても、体の衰えは年をとるごとに大きくなっていくでしょう。
去年もやったから大丈夫という考えでいると、思わぬところで体が動かない、なんてこともあります。
雪下ろしの際は十分すぎるくらいの慎重さでやっていただきたいと思います。
雪下ろしサポート
雪下ろしを有料で行ってくれる業者なども存在しますし、市町村によっては雪下ろしにかかった費用の補助をしてくれるところもあるかと思います。
何でもかんでも自分でやるのではなく、多少の出費があったとしても、安全に雪下ろしをしてもらう事を考えてみてはいかがでしょうか。
雪下ろしは大変
豪雪地帯になりますと、一週間に一回は雪下ろしをしないといけない地域も出てくるかと思います。
最近は暖冬の影響でぼくの家もそんなに雪下ろしをしなくてすむようになりました。
それでも、月に1回程度はやらないといけないくらいは積もります。
雪の降らない地方の方に「雪下ろし体験ツアー」とでもいって手伝いに来てもらいたいものです。
「吹雪体験ツアー」があるので、意外とはやるかもしれませんね。