この画像の配置方法は「埋め込み」と「リンク」がありますが、どういった違いがあるのでしょうか。
詳しく解説していきます。
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画像の配置方法は「埋め込み」と「リンク」
画像をIllustrator上に取り込むことを配置と言います。
フォルダの中にある画像を
取り込んでアートボード上に持ってくることが出来ます。
この時、AIデータの中に画像データを丸ごと取り込むことを「埋め込み」、画像データの本体は残したまま、表示だけさせる事を「リンク」と言います。
リンクは、AIデータを開くときに、画像データを読み込んで表示するだけなので、AIデータ自体の容量は大きくなりません。
画像をリンクで配置してあるAIデータは1.12MBで埋め込みよりも軽くなっていますね。
ちなみに配置画像の合計のファイルサイズが90.7kbなので、1.12MB + 0.09MB=1.21MBとなり、埋め込み画像のサイズと同じになりました。
AIデータを軽いままにできますが、画像データが別れたままなので、画像データを紛失してしまう可能性があります。
両方の特徴をまとめると以下の通り。
配置方法 | 埋め込み | リンク |
AIデータの容量 | AIデータ+画像データ ↓ リンクの時より大きくなる |
AIデータのみ ↓ 埋め込みよりも軽い |
ファイルの数 | AIデータのみ ↓ 1つ |
AIデータ+リンクされている画像データの数(α) ↓ 1 + α |
特徴 | 画像のリンク切れが起きない | 画像データを紛失するとAIデータを開いた時に表示されない |
「埋め込み」と「リンク」を指定する方法
画像を「埋め込み」にするか「リンク」にするかは以下の方法があります。
- 配置する時に選択する方法
- リンクで配置し、あとから埋め込みにする方法
- 埋め込み画像をリンクに戻す方法
配置をするときに「埋め込み」か「リンク」を選択する方法
ファイル → 配置
で配置ダイアログボックスが表示されます。
配置する画像をクリックで選択すると「リンク」のチェックをつけたり外したりできるようになります。
チェックを外せば埋め込みに、チェックをつけたままにしておくとリンクになります。
リンクで配置し、あとから埋め込みにする方法
一旦、上記の方法で、「リンク」で配置します。
上部メニューから
ウィンドウ → リンク
をクリックします。
リンクウィンドウの右上の3本線をクリックするとメニューが表示されるので「画像を埋め込み」をクリックします。
リンク画像の横に、埋め込み状態を示すアイコンが表示されます。これでリンク画像が埋め込み画像になりました。
埋め込み画像をリンク画像に戻す方法
リンクウィンドウから、リンクにしたい埋め込み画像をクリックして選択します。
右上の3本線をクリックしてメニューを開き「リンクを再設定」をクリックします。
配置ウィンドウが表示されるので、同じ画像を選択します。
すると、埋め込みマークが消え、リンク画像になりました。
埋め込み画像とリンク画像を扱う際に起こりそうなトラブル
画像配置をするときに、起こりそうなトラブルは以下の3つです。
- リンク画像が見つからない
- リンク画像が別の画像で上書きされた
- リンク画像がどこからリンクされているのかわからない
リンク画像が見つからない
AIファイルを開いた時にリンク画像がないと
また、リンクされている画像を、修正したり、移動したり、削除すると
ファイルが修正・変更されたから更新しませんか?というウィンドウが表示されます。
リンク画像がないままだと、リンク画像を配置している枠はあるけど、画像が表示されないという状態になります。
リンク画像が見つからない配置画像はリンクウィンドウで「?」マークがつくので、
リンク画像が見つからない原因
リンク画像が見つからない原因は以下の3点です。
- リンク画像が別のフォルダに移動してしまった
- リンク画像を削除してしまった
- リンク画像の名前を変えてしまった
リンク画像が別のフォルダに移動したり、
リンク画像を削除してしまったり、
ファイル名が変わるとリンク画像がない状態になります。
・埋め込み画像にする
・リンク画像を入れておくフォルダを毎回同じルールで設定する。
リンク画像を入れるフォルダのルールの一例は以下のようなものです。
- AIデータと同じフォルダに必ず入れる
- リンク画像だけを入れるフォルダを作り、リンク画像以外入れない
ちょっと意識するだけで、リンク切れは起きにくくすることが出来ますよ。
リンク画像が別の画像で上書きされた
リンク画像が「男の子1.png」「男の子2.png」だったとします。
画像の配置状況はこの通り。
同じファイル名だけど違う画像で上書きしてしまった場合、
配置画像も変更されてしまいます。
この時は、慌てずに元の画像で上書きしてしまえば、元通りになります。
逆に考えると、更新した画像がすぐさま反映されるという事になります。
とりあえずの画像を配置しておいて、後でブラッシュアップした画像に差し替えたい時などは、同じ名前のファイルで上書きすると更新が簡単にできます。
更新した後の画像サイズが変わってしまうので、更新前と同じ大きさに合わせましょう。
どこからリンクされているのかわからない
いろんな場所からリンク画像を持ってきたので、リンク画像が格納されているフォルダが分からないという場合、リンクウィンドウのリンク画像をダブルクリックすると、どこにリンク画像があるのか表示されます。
ファイルの位置にリンク画像が収められているフォルダパスが表示されます。
下の方の変形の部分には、配置されている画像が%で拡大縮小されているのかも表示されています。
この(横/縦)の数字が異なっている場合は、配置画像の縦横比が元の画像と比べると歪んでいることになります。
また、配置した時に元の画像と同じサイズにしたい場合は、100%になっているか確認しましょう。
フォルダパスが長すぎて、結局どこにあるのかわからない場合
ファイル → パッケージ
で、リンク画像をひとまとめにすることが出来ます。
困った時はパッケージを使ってみましょう。
最後に
配置画像の管理をしっかりしないと、気づかないうちにミスをしてしまうことがあります。
ルールを決めてリンク切れを起こさないようにしましょう。
Illustrator解説まとめ
解説まとめのページは以下のリンクからどうぞ
http://around40-dt-tokamachip.info/2018/08/15/post-7313/