日々生活していて「目が疲れたな…」と思うことが多々あるかと思います。
パソコンで仕事をしている方は特に夕方あたりに感じるのではないでしょうか。
若いころはそんなに気にならなかったのに、歳を取ったら急に眼が悪くなったなんて人もいるでしょう。
ぼくは大学の頃に視力が落ちてしまって、メガネを使いましたが、その後はそこから下がることはなく、視力を維持しています。
でも、パソコンの画面を見続けていると「疲れたなあ…」と思うことは増えてきましたね。
今回は疲れ目の原因と対策を見ていきましょう。
Contents
疲れ目とは
疲れ目とは長時間目を使うことによって、目がかすんできたり、目が乾いてきたり、あるいは痛んできたりする症状です。
・目がかすむ
・目が痛い
・目がしょぼしょぼする
・目が重い
・目が乾く
・目が充血する
・時間が経つと視力が落ちる
・夕方になると近くが見えづらくなる
・まぶたがけいれんする
といった症状ですね。心当たりはありますか。
疲れ目と眼精疲労の違い
疲れ目と一緒に、眼精疲労という言葉も耳にしたことがあると思います。
どう違うのかというと、症状に重さに違いがあるという事です。
疲れ目 → 寝たら治る
眼精疲労 → 寝ても治らない
ざっくり過ぎる説明になりましたが上記のようなイメージです。
疲れ目の症状が重くなると
疲れ目の症状が重くなると、頭痛や肩こり、吐き気などの、目以外の全身に症状が現れてくることがあります。
・頭痛
・目の痛み
・吐き気
・肩こり
・恒常的な視力低下
デスクワークをしている人で肩こりが治らないなんて人がいますが、疲れ目が原因かもしれませんよ。
疲れ目の原因
目を使いすぎて疲れ目になるという事はなんとなくはわかるかと思いますが、具体的にどんなことをしていると、目に悪いのでしょうか。
疲れ目は目の周りの筋肉の使い過ぎ
筋肉を使う?ただモノを見てるだけじゃん
そう、ただ見ているだけですが、そのためには知らずのうちに筋肉を使っているのです。
遠くのモノを見る時と、近くのモノを見る時は目の状態は違います。
対象が良く見えるように、目の中にある水晶体を膨らませたり薄くしたりしてピントを合わせています。
ピントを合わせなければ、視界はぼやけて見えてしまいます。
寝起きなんかは視界がぼやけていることが多いですよね。
寝ている間は目の筋肉をピントを合わせるために使っていないので、起きた時にピント合わせの調整が出来ていないという事です。
そして、このピントを合わせている状態というのは、機械みたいに一回合わせればそのまま固定という訳ではなく、目の筋肉を使って状態を維持しています。
この維持する力が小さいので、それほど疲れた感じはしませんが、デスクワークでパソコンの画面を見続けるなど、一定距離を見続けることになると、筋肉が緊張状態になって疲れが出てきます。
たとえ話になりますが、文庫本でも、漫画でもいいので本を持って読むとします。
腕は「本を支える」という目的と、「目にとって見やすい位置に本を位置を調整する」という目的のために筋肉を使い続けることになりますよね。
そんなイメージです。
見てる範囲の固定化による機能の低下
機能の低下?アイソメトリックみたいに使い続けているなら鍛えられていくんじゃないの?
どうやらそうではないみたいです。
同じ状態でいると、他の動きをするための機能がだんだんと弱くなっていきます。
使わない機能なら必要ない、という訳ではありませんが、普段しないことは衰えていくものです。
部活でバリバリやっていた人でも、受験勉強で半年も運動をしなくなると同じようなパフォーマンスをするのにかなりの時間が必要になってしまいます。
そんなイメージ。
デスクワークで正面のモニターだけを見るような眼の使い方をしていたら、顔の側面に向かって目をやったり、遠くのものに目の焦点を合わせたりすることが苦手になってきます。
現在の視力に合わないメガネやコンタクトレンズの使用
ん?目が悪いからメガネをかけているのにそれで疲れちゃうの?
逆効果になることもあるようです。
メガネの度があっていないという事は、通常の状態でのモノの見え方よりも歪んだ状態で映し出されてしまうことになります。
そうすると、その歪んだ部分を目の機能で調節しようとしてしまいます。
結果として目の筋肉を酷使することになり、疲れ目になりやすくなってしまいます。
自律神経による血流の悪化など
睡眠不足やストレスなどにより自律神経が乱れると、筋肉の緊張(硬直)による血流の悪化や、涙の分泌量の減少による目の渇きによって疲れ目になりやすくなります。
頻繁に疲れ目を感じたら気にしてみる病気
病気の症状の中に「疲れ目」があるものがあります。
・ドライアイ
・白内障
・緑内障
頻繁に疲れ目を感じ、もしかしたら…?と思ったら、近くの眼科医で診療を受けてみましょう。
疲れ目の予防法
疲れ目の事はわかったけれど、結局どんなことをしたらいいの?
予防法は以下の通り。
・睡眠をよくとる
・目の周りを温める
・モニターを見続ける仕事をしている時はこまめな休憩を取る
・見る対象物と距離を取る
・室内環境を調整する
・室内の明るさを調整する
・まばたきをする
・栄養を取る
ひとつずつ見ていきましょう。
睡眠をよくとる
睡眠をとっている間は、何かを見続けるという行為はしていない状態です。
つまり、筋肉を使用していない状態。筋肉がリラックスできている状態です。
筋肉を酷使し続けて疲れ目が出るのですから、治すには休ませてあげる、という事が大事になります。
また、寝ている状態は眼球が上のほうを向き、光が入ってこないようになっています。
光が入ってこない → 刺激が入ってこない → リラックスできる
ということになりますので、睡眠をとるようにしましょう。
光が入ってこないようにするために、部屋を暗くしておくとよいでしょう。
電気のつけっぱなしはよくないですね(自戒)。
目の周りを温める
熱いおしぼりなどで、目の周りを温めます。
温めることで、筋肉の緊張がほぐれ、血流が良くなります。
また、血流が良くなることで、疲労物質も血流にのって流れていきますので、疲労回復の促進につながります。
注意点としては、目が充血していたり、炎症を起こしている場合、症状が悪化してしまいますので、充血・炎症を自覚している場合には、温めるのはやめておきましょう。
こまめな休憩を取る
モニターを見続けたりしていると、筋肉が固定化してきてしまい、徐々に機能が衰えていってしまいます。
そうならないように、こまめに休憩を取り、目に対して、同じ状況を続けないようにケアしてあげることが大事です。
近くのモニターを見続けていたら、遠くの景色を眺めるようにしてみたりするとよいでしょう。
遠くの景色と言っても都会に住んでいるとすぐにビルにぶち当たるんだけど…
そうですね。都会ならではの悩みかもしれませんね。
そんなシティボーイになりたかった…。
遠くを見ようにも何かにさえぎられているという事は結構あります。
その時は、視線を上下に移動させたり、左右に移動させたり、一回転させたりして、目の運動をさせましょう。
または壁にかかっている時計やカレンダーを見るようにしてもいいですね。
繰り返しになりますが、目を動かして、同じ動作でい続けることを回避しましょう。
見る対象物と距離を取る
これはテレビやモニターを想定しています。
近すぎると、目の機能の固定化につながってしまいます。
離れたところから見ていると、視界の中にテレビやモニター以外のものも入ってきますので、自然と目を動かすことにつながります。
また、テレビやモニターを見る時に、上目遣いになっていると、疲れやすくなってしまいます。
日頃から上目遣いではないという人も、テレビやモニターの位置関係によっては上目遣いになってしまいますので注意が必要です。
まっすぐ見据えた時の視線よりも、テレビやモニターが上にある場合は見上げる形になってしまいます。
加えて、猫背の人は、頭が下がってしまう分、上目遣いになりやすくなります。
イスの背もたれに背中を預けた時と、テレビやモニターに向き合った時の顔の位置が違うかもしれませんので、猫背の人は気にしてみてください。
室内環境を調整する
室内で作業している人が対象になりますが、室温と、室内の風の流れです。
室温が高くなると、目が乾燥しやすくなってしまいます。目が乾燥すると疲れ目になりやすくなります。
また、エアコンなどから、風が出ている場合、その風を受けてしまうと、これもまた乾燥の原因となります。
潤いを保つために加湿器を利用したり、エアコンや扇風機ならふきだす風の強さを調整したり、風の向きを調整して、乾燥を防ぐようにしましょう。
室内の明るさを調整する
明るすぎるよりも暗めに室内の明るさを調整しておきます。
人は、明るさに応じて虹彩を調整して瞳孔、いわゆる黒目の大きさを変化させ、目に入ってくる光量を調節しています。
寝ている時の事を考えると、目は暗い状態でリラックスできるわけですので、暗いほうがよりリラックスできる自然な状態と言えます。
しかし、暗すぎる中で何かを見ようとするとそれはそれで疲れ目が出やすくなってしまいます。
暗い中でモノを見ようとする機能と、遠近の焦点を合わせる機能は別物で、暗い中で何かを見るという事は
暗いから近くで見る → 目の周りの筋肉の固定化
暗い中でも認識できるようにする → 虹彩の調整
という機能を両方使いながら見ています。
昔から暗いところで本を読むと目が悪くなると言われていますが、このふたつの機能を同時に酷使しているから、結果として疲れ目になり、そして、視力に影響してきているのではないかと言われています。
モニターを見る仕事をしている時は、室内をやや暗めにしておくとよいでしょう。
モニターは、そうと感じませんが、自ら発光していて、暗くしているとよりくっきりと
見ることが出来ます。
明るい部屋でプロジェクターからスクリーンに映像を投影すると見づらいように、明るさの差をつけて、くっきりとみることで、目の疲れを軽減させることが出来ます。
まばたきをする
え?してますよ?
と思われるかもしれませんが、人は何かに集中しているとまばたきの回数が減ります。
仕事でモニターを見続けている時や、テレビゲームなどで集中している時は、まばたきの回数が通常時の約半分になってしまいます。
まばたきが減ることで、目に対する潤いを与える機会が減ることになります。
そうなると目の乾燥につながり、疲れ目を誘発してしまいます。
幸いなことに、まばたきは自分の力で行うことが出来るので、意識的にまばたきをすることを心がけてみましょう。
目に良いビタミンや栄養を取る
ビタミンA、B、C、E、タウリンなどを取ります。
効能
・目の粘膜を保護
・不足により夜盲症を発症したり、角膜が乾燥して視力の低下を招きます。
ビタミンAを含む食べ物
モロヘイヤ、にんじん、ほうれん草、ニラ、春菊、小松菜、ピーマン、うなぎなど。
視神経の情報伝達機能を正常に維持させる働きがあります。不足するとこの働きが弱くなるため、視力が低下してきます。
ビタミンB1を含む食べ物
豚肉、レバー、うなぎ、たらこ、大豆、紅鮭、玄米、ぶり、かつお
目の細胞の再生を促進、粘膜を保護する作用があり、目の充血を防いで疲れを回復させます。
レバー、卵、ひらめ、いわし、さんま、牛乳、ヨーグルト(乳製品)、のり、納豆、アーモンド
目だけではなく、皮膚や髪の毛、歯などの健康維持に役立つたんぱく質の分解や再合成に必要なビタミン。
レバー(牛・鶏)、かつお、マグロ、バナナ、さつま芋、さば、いわしなど。
造血作用、つまり血を作るのに重要なビタミン。不足すると視神経症になることも。
赤貝、あさり、牡蠣、レバー(牛・鶏)、わかさぎ、のり、しじみ、すじこ、いくらなど。
水晶体の酸化防止や透明度を保つことで白内障を予防します。
赤ピーマン、ブロッコリー、ほうれん草、芽キャベツ、レモン、アセロラ、ゆず、キウイ、オレンジ、いちご、ジャガイモなど。
血行促進を促し、疲労物質の排出を促し、疲れ目や老眼予防に役立ちます。
かぼちゃ、アーモンド、うなぎ、子持ちカレイ、キングサーモン、ツナ油漬け、植物オイル、大豆、穀類、アンキモ、、アボガド
など。
目の疲れを取り、視力回復や、健康維持を行います。
タコ、イカ、ヤリイカ、サザエ、ハマグリなど。
と書きましたが、結局は栄養バランスの良い食事を心がけるという事が重要になってきます。
目に効くからという理由でそればかりを取ってしまうと、結局は偏りのある食事になってしまいます。
また、食材は多岐にわたりますので、毎日これらを取り続けるのは無理があるでしょう。
全てとるのではなく、足りなくなっているものを優先的にとるというようにしていけば、よいですね。
そして品目を見ていくと、うなぎとレバーの万能感ったらないですね。
まとめ
色んなポイントがありそうでしたが、結局のところ
・同じ姿勢を続けない
・きちんと休息をとる
・きちんと栄養を取る
の三点が重要になってきます。
パソコンやスマホを見続けることが習慣になってしまってなかなかやめられない人も、徐々に休憩を取るように心がけていきましょう。
サプリで何とかしたいと考えるかもしれませんが、サプリは万能薬ではないので、不測の時に栄養を補うモノという認識で、サプリがあればへっちゃらなどと思わないようにしましょう。