先日からちょっと心理学関連のことを書いていますが、心理学ってよく耳にしますが、具体的にどういうことをやっているのかよくわかりません。
人は理解できないことを怪しそうだなと思ってしまいますが、実は結構身近に心理学はあります。
よく使われているのは、お店などでしょうか。
心理学がどのような場面で使われているのか見ていきましょう。
心理学とは
心理学とは、人がどのように感じ、どのように思って行動するかを考える学問です。
怒っている人がいつも怒り顔をしているわけでもありませんし、悲しい人がいつも泣いているとは限りません。
嬉しい時に泣いて、悲しい時に笑う、そんな人もいますよね。
じゃあ、嬉しい時に笑う人と、嬉しい時に泣く人は何が違うのか、どうしてそのような行動をとったのかという所からアプローチをしていって、心の動きと行動を究明していこうとしています。
心理学の分野は大きく分けて二つ
心理学は大まかに分けると以下の二つになります。
・基礎心理学
・応用心理学
ひとつずつ見ていきましょう。
基礎心理学とは
基礎心理学とは、人の行動原理を探って、なぜそのように行動したのかなどの心の動きを科学的に解明しようとする学問です。
基礎心理学の中には以下のようなものがあります。
・実験心理学
・認知心理学
・学習心理学
・発達心理学
実験心理学は、心の動きを実験によって導き出し、解明することを目的としています。
「ゴミ袋男の実験」なんかは実験心理学ですね。
認知心理学は、人はどうやってモノを認識したり、話を理解していっているのかという、認識機能について研究します。
学習心理学は、生まれて初めから備わっている行動ではなく、何かを覚えようとして勉強する行動について研究します。
どんな時に勉強しようと思うのか。
発達心理学は、生まれてから老齢になるまでの発達成長の中で起きる心理の変化について研究します。
応用心理学とは
応用心理学とは、基礎心理学でわかったことをじゃあどうやって社会に対して使っていこうかという学問です。
算数で言うと、基礎心理学は「足したり割ったりかけたりという計算」にあたり、応用心理学は「その計算をどのように使ったら便利か、あるいは役に立たせることが出来るのか」という事ですね。
逆にわかりづらいですかね。
応用心理学は以下のようなものがあります。
・臨床心理学
・犯罪心理学
・教育心理学
・宗教心理学
臨床心理学は精神障害になった人に対して、心理的問題を回復したり、なぜそのような障害になってしまったのか、どうやったら回復できるようになるのかを研究します。
犯罪心理学は犯罪がなぜ起きるのかという事を犯人の心情や、特性、環境などを調べて研究します。
教育心理学はどういった時間に勉強するのがいいのか、どんな場所で勉強するのがいいのか、どれくらいの間隔で勉強すればいいのかなど教育の観点から見て、効率よく勉強ができる方法を研究していきます。
宗教心理学は、宗教に関する事柄を心理学を用いて解明しようとする学問です。
ぼくたちが生活の中で触れる心理学は、研究ではないことが多いので、概ね応用心理学の範囲の心理学になります。
「好きな人を振り向かせる心理学」なんてよくありそうなタイトルですが、「人を惹きつける心理学」を使って、「相手をこちらの思うように行動させたい」と思っているので応用心理学になりますね。
身近にある心理学
では、その応用心理学はどのくらい身近にあるのかというと、至る所にあります。
とりわけ、「買い物」と「仕事」で見かけることが多いのではないでしょうか。
買い物は「お客さんに商品を買ってもらう」という行動をさせたいのですが、商品を置いておくだけだと買ってくれないことのほうが多いです。
その状況を心理学を使って改善し、購入率をアップさせようとしています。
例えば、スーパーやコンビニのレジの前には、小さな商品がおいてあることが多いですよね。
ガムや、口臭対策のタブレット、電池、小ぶりのお菓子など。
これは、レジに来た時って、買い物かごの中に商品が山のように積まれていることがありますよね。そうすると、買い物かごの中の商品全体と比べて、その小ぶりな商品が小さなものに見え、「これくらいなら買ってもいいか」と購入に対する抵抗を下げる狙いがあります。
仕事では、コミュニケーションの能力のひとつとして使われていることがあります。
例えば、
この3つの仕事、今日中に終わらせて!
と言われた時、到底終わりそうになかったら
無理です
と言って断りますよね。
じゃあ、その次に、
この3つの仕事のうち、明日中に一つ終わらせられる?
と聞かれたら、終わらせるのが難しそうでも
頑張ります
といって引き受けてしまうことがあります。
最初に難易度の高い要求をして断られた後に、そこからランクを下げた難易度の低い要求をすると、先に一回断っているので「申し訳ない」という心理が働きランクを下げた要求を受け入れてしまうという心理作用があります。
他にも以下のようなところで使われていることがあります。
・テレビやネットのCM・広告
・会議
・食事会
・塾
・恋愛
色々あるので探していくのも楽しいかもしれませんね。
関連することがあれば今後取り上げていきたいと思います。
心理学を通してできる事
相手を操るといういい方は語弊があるかもしれませんが、相手の感情をコントロールして不要な衝突を避けるという事はお互いの消耗を減らしていくことが出来ます。
相手がこちらの事を嫌っていると、とげとげしい言葉に心を痛めてしまいますし、相手の意見を受け入れられないようなことがたびたび起こればマイナス感情が生まれてしまいます。
そういったことを心理学を通して回避することが出来れば、より過ごしやすくなっていくことでしょう。
なんだか心理学が万能みたいな書き方になってしまいましたが、あくまで「こういう傾向がある」という程度にとどめておきましょう。
まとめ
なんだか、真面目な内容になってしまいました。
相手の心の動きはわからないことが多いですよね。
そんな分からないものをわかるようにしたいという思いから心理学は発達したのではないかと思います。
長年の研究で得てきた知恵でもありますので、仕事などでつかえることがあれば使っていきましょう。