という訳で、失敗した時、落ち込んだ時に頭を抱えてもやもやしてしまう事は誰にでもあることです。
最近やった失敗の事を思い出したり、数年前、時には数十年前に起こしてしまったことに対しても、失敗したことを何度も思い出してはひとりでもやもやしながら気分が下がることもあるかと思います。
そんな気分になった時に、「早く寝ろ」という解決方法が示されますが、これの効果と根拠を考えてみたいと思います。
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寝ることの意味は一旦思考をリセットするため
寝るという行為は思考をリセットするのに最適なので、寝ることを推奨されています。
では、逆に起き続けているとどんなことになるでしょうか。
以下の二つが考えられます。
- 落ち込んだ原因が頭から離れない
- 繰り返し考えると気持ちが強くなる
1つずつ見ていきましょう。
考えないようにするのは難しい
嫌なイメージが頭から離れないのは、そのことを考え続けているからです。
じゃあ、そのイメージを考えることを止めたらいいんじゃないの?
と思うかもしれませんが、そう簡単にはいきません。
例えば、キリンの事を今から1分間考えないようにしてくださいと言われたら、どうでしょうか。
言われた時点で、頭の中に「キリン」を想像してしまって意識してしまいます。
そこから「キリンを考えないようにしよう」と思っても、なかなか頭から離れなくなります。
「考えないように意識する」という事がもう既に考えていることになるので、思い出さないようにするのが困難なのです。
思い出すためのカギはたくさんある
また、落ち込むことの原因はキリンのように、一つだけの要因ではないことがほとんどです。
こんな落ち込む要素を考えてみました。
一回目の納期に間に合わずに、納期を伸ばしてもらったのにまた納期に遅れて相手方に迷惑をかけて、上司から叱られた
実際にあったら萎えますね。
では、ざっくり言うとここでは三つの要素があります。
- 納期に遅れた
- 相手に迷惑をかけた
- 上司に叱られた
こんな感じの要素の複合で、失敗したと思ったり、自分の自信を失ったりするものですよね。
この要素が実に絡み合っているので、一つを思い出すと芋づる式に全部を思い出してしまいます。
納期に遅れたことがあったよなぁ。あっ、それで先方の重要な会議に資料が間に合わなかったって言って打ち合わせの時に困っていたなぁ。そのあと先輩にすごく怒られたっけ。俺って・・・。
という感じですね。
そして、その要素に関連することからもまた思い起こしてしまうものです。
時計を見て時間が間に合わなかったことを思い出す
その当人ではない誰かの困った顔を見た時に思い出す
会社内の人の顔を思い出した時に関連してその上司の顔を思い出して、叱責も思い出す
ざっくりしたイメージですが上記のように、様々なことが思い出すきっかけとなり、思い出したことが落ち込む原因へとつながってしまうのです。
思い出していると気持ちが強くなる
思い出したイメージを何度も繰り返していると、その気持ちが次第に大きくなっていきます。
プラスの事を思い出していれば、プラス方向に気持ちが大きくなっていきますし、マイナス方向に思い出していれば、ネガティブな気持ちが大きくなっていきます。
バイトで皿を割ってしまったという経験があったとします。
この事を何度も思い出していると、落ち込み具合がどんどん大きくなってしまうのです。
ちょっとお皿割っちゃったなぁ。気をつけないと
↓
あの時、もっと気をつけていれば割らなかったのに、何で割っちゃったんだろう
↓
こんなミスをするなんて、この仕事に向いていないんだ。自分はダメだなぁ
思い出すたびに、自分のダメだったところを自ら補強しているようなものです。
なので、あまり思い出さない方がよいのです。
過去を悔やむ行為は可能性の数だけ何度も思い出せる
過去の事を思い出して落ち込んだりするのは、その結果がもう覆らないことにあります。
失敗した事実を思い出して、「ああすればよかった」「こうすればよかった」と思い悩んでも、その結果は動かせず、存在したかもしれない別の未来を想像して悶えてしまうのです。
なんで俺はあんなことをしてしまったんだー!
と思い悩むのも、あんな結果になるならそんなことはしなかったのにという別の成功したシチュエーションを逃したことを悔やんでいるからです。
悔やんでも過去は変えられないので、何度でも悔しさを味わうことが出来ます。
何というマゾなシステムなんでしょうか。
あれ?でも、成功したことを思い返して幸せに悶える事ってあんまりないんだけど・・・
成功した過去はもう変える必要のない過去なので、思い返す必要があんまりないんですよね。
だから、時折思い出してもあの時はうまくいって良かったなぁと思っておしまいです。
眠ると感情の起伏をリセットできる
朝起きていきなり感情が爆発することはありません。
起きてすぐに、怒りがこみあげてきたり、悲しくて号泣することはないでしょう。
起きてしばらくして悲しい事や辛いことを思い出してくると感情が付いてきますが、それまでの感情は穏やかな状態から始まります。
そうすると、頭の中で物事の見方が均等になります。
落ち込んだ原因以外の事にも目を向けられるようになります。
ある物事を考えないようにすることは難しいですが、別の事に目を向けていると自然と気を払わなくなります。
それにより、辛いことも徐々に忘れていけるのですが、意識が集中してしまうと別の事に目を向ける余裕がなくなります。
他の事に目を向けるために、寝るという事は必要なことになります。
気持ちと体調は互いに影響を与える
気持ちで体調に変化が起きる事はないと思うかもしれませんが、実は結構影響しています。
人前で話したりするときに、緊張で体が震えることもありますし、恥ずかしさで体がほてってくることもあるでしょう。
こころによって体が影響を受けてしまいます。
ということは、その逆もあるわけです。
体調がすぐれなければ気持ちが落ち込んでしまいますが、よく寝て体力が回復すれば、気持ちも元気になります。
特に寝て体を休めた時は、起きたら一番元気になっているわけですよね。
体が元気だと心の負担も軽くなります。
そういった理由からでも、寝るのが落ち込んだ気持ちを回復する手段になるのです。
まとめ
- 落ち込んだ時は早く寝る
- 寝るとマイナス思考のループを抜け出せる
- 体調も気持ちに影響するので寝て体調がよくなれば気持ちも上向く
です。
辛いことが起きた時は、いったん寝てみるのがいいですね。
よい健康ライフをお過ごしください。