文章術の極意は人を動かすことにあり?行動の起点は想像力を使わせること

2019年10月5日





頭が固かったら何が悪い!
てなわけで、文章が人に及ぼす作用を見ていきたいと思います。
人を動かすための一文を書くにはどうしたらいいのでしょうか。
自分以外の誰かを動かすには「文章術」を磨いていく必要があります。

文章術と文章力の違い

文章術と文章力の違いとは以下のようになります。


文章力 → 文章を気持ちよく読ませるための書き方
文章術 → 他人を行動させるための文章の書き方

作家の方々の書かれる小説は、情景や心情を的確に描写して、ぼくたち読者はその行動を頭の中で思い描くことが出来ます。
文章力のない文だと、「夕食を食べた」のように一文で終わってしまうかもしれませんが、文章力のある文だと、その夕食はどんなものでどんな味で、誰と食べて、どのような雰囲気だったかまでわかるような書き方をしていると思います。

対して、文章術の方は、うまい言い回しではなくてもいいし、情感たっぷりの表現でなくてもいい。ただし、人の心に刺さり、人を行動に移させる力を持っているものが文章術です。

思い描かせることで、食い違いをなくす

人生最良の日、と言ったらどんな日でしょうか。

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うーん、結婚式かな。好きな人と一緒にいられる喜びをかみしめて生きていく決意をする日

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あなた結婚してないじゃない。

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う・・・。じゃあ、そっちの最良の日はいつなんだよ。

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そりゃもう素敵な彼氏と付き合い始めた日でしょう!

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お前彼氏なんていないじゃねーか!

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ぐぬぬ・・・

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(不毛な会話・・・)

というように、人によって人生最良の日は違います。
人生最良の日はこれです!と言って具体的に示してしまうと、想像が入り込む余地がなく、人によっては「いや、違うな」という反対意見が出てきてしまいます。

人生最良の日を「結婚した日」とすると

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結婚が最高!

という人もいれば

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(結婚なんて人生の墓場よ・・・)

という意見が出てきてしまうからです。

あえて具体的にせず、人生最良の日という言い方にすると、その人にとっての人生最良の日を思い浮かべることになります。

・彼女ができた日
・結婚した日
・子供が生まれた日
・子供からプレゼントをもらった日
・マイホームが完成した日

色々ありますが、この問いを聞いた人の数だけ人生最良の日があるのです。

文章術の仕組み

この文章術の仕組みはどうなっているのでしょうか。
それは以下のような流れになっています。

「人生最良の日、と言ったらどんな日でしょうか。」の文を読む

キーワードに反応する

キーワードを起点として想像する

ここでいうキーワードとは「人生最良の日」ですね。
キーワードを受けて、自身の経験の中から「人生最良の日」を思い浮かべるのです。

これが、映像や写真だったり、「結婚式」などの具体的な言葉にしてしまうと、食い違いが出てきてしまいます。
少し範囲の広い言葉にすることで、読み手が想像力を働かせることが出来るようにすることが大事です。

行動に移させるには

「人生最良の日、と言ったらどんな日でしょうか。」
の一文で、それぞれの人生最良の日を思い浮かべさせることが出来ました。

人生最良の日に、その人にどんな行動させたいかをさらに想像してみます。

・お祝いする(食事など)
・贈り物をする
・写真を残す

これも色々ありますね。

ここで、パーティーを開くことのできるレストランが、誘い込むにはどうしたらよいでしょうか。

人生最良の日を当店で彩りませんか?

というようなコピーにして見せてみたらどうでしょう。

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うーん、記念日だし、ちょっと豪華な食事にするか!

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自分だけで祝うのもなんだし、友達をたくさん呼ぼうかな・・・

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華やかな感じのお店!気持ちよく食事ができそうね

人生最良の日に、このレストランで食事をしている自分をそれぞれが想像して、「このお店を使ってもいいかな」という気持ちが準備万端の状態になります。

このタイミングで「当レストランではこんなプランがありますよ」というチラシを見せられたとしたら、このお店を使う可能性が少しは上がる事でしょう。

冒頭の「人生最良の日を当店で彩りませんか?」の一文がなく、ただ、お店の案内をされるだけのチラシをもらったとしたら、恐らくですが心に何の引っ掛かりもなく、チラシを読み込もうとしたりすることはないでしょう。

先ほど述べた文章術の仕組みですが、


「人生最良の日、と言ったらどんな日でしょうか。」の文を読む

キーワードに反応する

キーワードを起点として想像する

行動を起こす

「想像する」の後に「行動を起こす」という行動が生まれて初めて、文章術は成功したと言えます。

言葉よりも文章が持つ力のほうが有利

人を行動させるのに、文章ではなく、話術で説得してはどうか?と考える人がいるかもしれません。
ところが、話術よりも文章術のほうが、有利な点があります。


・文章は半自動的に機能する
・言葉以外に気を遣わなくてよい
・修正が比較的楽

というようなものです。

文章が半自動的に機能する

文章は、一度書いたらほとんどがそのままです。勝手に消えたりすることはありません。火事になったり、データが消えてしまったりすると、紙の物は焼かれ、pc上の文字は消えることになりますが、普通にしていれば、半永久的に残り続けるものです。
残っている限りは、様々な人に読まれます。書いた本人がそこにいなかったり、寝ていたりしても文章は働き続けるのです。

話術で説得する場合は、相手に対して近い場所まで移動し、それからコンタクトをとって話します。
しかも、声は一時的なもので、一回話してしまったら、それっきりです。何度も再生できるようなものではありません。

この手間の差が、文章では大きく有利です。

言葉以外に気を遣わなくてよい

話術の場合は、しゃべっている内容とともに、話している人の状態も実は大事です。
身だしなみがしっかりしているか、しゃべり方がおかしくないかという事にも気を遣わないと信頼を得ることはできません。

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おススメの商品をお持ちしました!

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えー、おススメの、商品を持ってきましたよ・・・。

話している人の態度が気に入らないと、商品も気に入らないものに思えてきたりします。

ところが文章では、気を配るのは文字だけです。文字しか情報がないとすれば、他の部分で判断されることがありません。

修正が比較的楽

言ってしまったことは、取り消したりすることが出来ません。また、自分でしゃべったことを一言一句すべて覚えている人も少ないでしょう。

文章では、変な文章になっていないか、構成がおかしくないか、表現が間違っていないかという事を、吟味して練り直すことができます。
間違っていたら修正する。これが文章は容易なのです。

まとめ

読み手自身に、言葉(キーワード)を使って想像力を働かせてもらう事で、行動につなげることが出来ます。
それは、言葉が完ぺきな表現をしていないからこそ、想像力での補完が強力な力となります。

次回もこの「人を行動させる文章術」を見ていきましょう。