【将太の寿司】思わず涙が出る人情寿司マンガの傑作!
今回は寺沢大介先生の「将太の寿司」をご紹介いたします。
あらすじ
北海道の小樽にある、すし屋の巴寿司。
ここが将太の実家のすし屋になります。
将太の父親の源治は腕のいい職人でしたが、同じ地域の笹寿司にネタの仕入れ先を邪魔されたりして、いいネタが入ってこずに、地域では「安いだけの店」として認識されていました。
そんな中、小樽で開催される寿司コンクールに出場し、もう一度再起を図ろうとします。いいネタが市場で手に入らないので活きのいい魚を求めて漁に出掛けたところ、笹寿司の妨害に遭い、船が転覆し、源治は体を打ち付けて思うように動かせなくなってしまいます。
そんな中、息子の将太が代わりにコンクールに出ることを決意。
果たして将太はコンクールで勝つことができるのか?!
というのが序盤のお話です。
単行本1、2巻と単行本3巻以降では、掲載誌が違うため、実はちょっと設定も違っています。
なので、1、2巻とそれ以降は別物と考えて読むとよいでしょう。
こんな人におススメ
将太の寿司はこんな人におススメです。
- 人情話が好きな人
- 前向きになりたい人人
ただ料理を作るだけじゃない人と人との物語
料理マンガはたくさんありますが、作る料理だけじゃなくて、その周囲の人間模様に焦点を当てた作品です。
主人公の将太が周囲の人たちに精一杯のことをしてあげようという思いから作る料理だったり行動に心を打たれます。
ぼくたちの日常も誰かのために行動していることって結構あったりしますが、自分にできることの範囲だったりします。
将太は「そんなの無理だ」って思えるようなことにも挑戦して、見事成し遂げることが多いです。
そのための苦労のページがほんの2~3ページだったりするので、そこまで苦労しているようには見えないんですけど、仕事が終わった後に徹夜をして、他の人のために頑張るってなかなかできないですよ。
とくにぼくなんか年なんで、徹夜したら必ず次の日に響きます。
それを考えるだけでも将太の頑張りはすごいです
寿司職人限定じゃない気持ちの考え方
将太の寿司ってことで、必然的に話は寿司の話になるんですが、登場人物たちの考え方は、ぼくたちの生活の中にも全然生かせることばかりなんですよね。
・仕事で手抜きをしない
・他人のために頑張る
・自分で頑張ったことの成果でほかの人が喜ぶのがうれしい
・頑張っている人を尊敬する
・誰かの気持ちにこたえる
これらのエッセンスが作中にちりばめられているわけですが、何も寿司職人になる人だけに求められていることではなくて、普通の生活をしている人にも当てはまるわけですよ。
でも、日常生活の中で、上のようなことを言葉にしたり、意識したりすることってなかなかないんじゃないかって思うんですね。
それを作品の中の登場人物がズバッと言ってくれることで「ああ、そうだよなぁ」って納得して、心の中にしまい込むことができるんです。
作中で将太のライバルの清水が妹の手術のためにあと500万円足りなく、その手術も一刻の猶予もないというシーンがあります。
将太たちは清水の助けになろうと奔走しますが、全然足りません。
そこへ、将太のお世話になった大和寿司の親方が通りがかります。
事情を聴いて、親方は自分が持っているお金を清水に渡して使ってくれと言います。
清水「なぜです?なぜ見ず知らずの俺なんかのために?」
親方「わしは将太君を信頼している 将太君は君のことを信頼しているだからわしは君という人物を信頼する 君のために何かしてあげたいと思う」
自分が信頼する人が、ほかのだれかを信頼しているなら、自分もその人を信頼するという考え方、すごく好きですね。
こんな大人になりたいです。
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