声優の石川界人さんがラジオで日本酒に関する不適切発言で日本酒擬人化プロジェクト「神酒ノ尊」越乃寒梅役降板の原因とは 何かの役を担っている時は発言に注意
という訳で、ついぽろっと言ってしまったことがトラブルを引き起こしてしまう舌禍という言葉があるくらいです。
今回、ラジオの放送中に声優の石川界人さんが不適切発言をしてしまい、あるキャラクターの降板騒ぎとなりました。
この件についてみていきましょう。
Contents
ついうっかり言ってしまったこと
降板の経緯はこんな感じ
越乃寒梅役の石川界人さんにつきまして、ご本人のラジオ内で一部配慮に欠けた発言があり、その発言に対して不適切とのご意見がありましたため、弊社より要請の上、越乃寒梅役を降板いただくこととなりました。
自身でやっているラジオの中で不適切発言があったそうですが、その内容は糖質制限をしているので日本酒を飲まないという発言と日本酒は糖質が多いから女性は飲まない方がいいという発言です。
どうして不適切だと思われたのか
日本酒を飲まない人なんてたくさんいるし、それを公言しても問題ないのでは?
と思われる方もいるかもしれませんね。
本人の行動とキャラクターには関係がないのだから降板処分は重すぎてかわいそう
という声もありそうです。
実際にあるようですが。
日本酒の性質を捉えて女性にアドバイスしているだけなのでは・・・?
きっと、石川さんも女性に対して太りたくないなら日本酒を控えたほうがいいという気持ちだったと思います。
ところが、降板することになった役というのは、日本酒を擬人化したキャラクターなのです。
日本酒の化身を演じる人が日本酒を飲まないという発言をしたら、自身を否定していることになります。
そんな事態を見過ごせず、協議のうえ降板となりました。
騒ぎが大きくなってしまった原因
騒ぎが大きくなってしまったのは、この擬人化プロジェクトが色々な面を持っていることが挙げられます。
- 単なる擬人化ではなく、商品のCMも兼ねている
- お酒を飲みながら進行する番組やイベントもあり、飲めるから起用された
- 32社もの酒造が参加しており、日本酒を愛している人が多かった
商品CMも兼ねていたのでマイナスイメージ発言は厳禁
擬人化して親しみやすくして、より多くの人たちに知ってもらおうというプロジェクトですが、その先には、よく知ってもらってそしてできれば購入してもらいたいという思惑があります。
そのため、商品にとってマイナスイメージな事を発言する人は使いづらいと思われてしまいます。
えーと、今回の発言で商品に対するマイナスイメージってありましたっけ?
糖質制限をしているので日本酒を飲まないという発言は、じっくり見ていくと暗に日本酒は太るよという事を示しています。
糖質制限をしているので日本酒を飲まない
↓
糖質って何?それって日本酒に含まれてるの?
↓
えっ、糖質の摂りすぎは脂肪に変わる?!
↓
日本酒飲むのやめとこ・・・。
となりますね。
また、女性に対して「飲むのを控えたほうがいいよ」という発言はつまり、「買うのを控えたほうがいいよ」という、購買の抑制につながる発言とも言えます。
これは、酒造側としては面白くないでしょう。
日本酒を広めてくれる役の人が、日本酒を飲まない様に言っていたら「あいつはダメだ」ってことになりますよね。
お酒を飲みながら進行する番組やイベントもあり、飲めるから起用された
実は石川界人さん自身は別に日本酒が嫌いという訳でもなく、むしろ飲む人なんです。
でも、役をゲットしてから糖質制限に目覚めて、糖質をとらないようになりました。
つまり、途中から飲まない人になった。
でも、飲まないと進行できない番組もあるわけです。
『神酒ノ尊-ミキノミコト-』プロジェクトでは以下のような番組作りを公言しています。
『神酒ノ尊-ミキノミコト-』の生配信番組として、視聴者の方にコンテンツの世界観やキャラクターの魅力を知っていただくとともに、日本酒の魅力もお伝えすべく、様々な取り組みを行っていきます。
番組は、キャラクターたちの掛け合いによるフルボイスのストーリーパートと、自身も日本酒が好きな声優たちが番組を進行するスタジオパートで構成。声優だけでなく、様々なゲストを迎えて、日本酒の魅力や楽しみ方も掘り下げ、日本酒ビギナーから玄人まで、より多くの方に楽しんでいただける番組を目指します。
スタジオパートでは飲みながら番組が進行することもあるようで、その時に「いや、今、飲めないんで」なんて言われたら興ざめもいいところですね。
また、こんなイベントもやっているそうです。
一周年記念で声優たちと飲み会イベント
仕事で飲みながらトークイベントなんて控えめに言って最高すぎるんですが、飲まないと言ってしまったら、このイベントに参加することも難しくなってしまうでしょう。
飲まないと発言することで、できることが出来なくなったと捉えられてしまった、あるいはできると言っていたのに、できないんじゃないかと思われてしまったとも言えます。
その役に必要な能力が失われてしまったと思われてしまったら、代役を立てることを検討されてしまいます。
32社もの酒造が参加しており、日本酒を愛している人が多かった
「神酒の尊(ミキノミコト)」プロジェクトには以下の酒造が参加しています。
> 秋田酒類製造株式会社
> 旭酒造株式会社
> 東の麓酒造有限会社
> 石本酒造株式会社
> 株式会社 一ノ蔵
> 大澤酒造株式会社
> 株式会社岡村本家
> 小澤酒造株式会社
> 河忠酒造 株式会社
> 株式会社神沢川酒造場
> 國稀酒造株式会社
> 黒龍酒造株式会社
> 株式会社 佐浦
> 櫻正宗 株式会社
> 高砂酒造株式会社
> 瀧自慢株式会社
> 玉乃光酒造株式会社
> 司牡丹酒造株式会社
> 鶴正酒造 株式会社
> 出羽桜酒造株式会社
> 株式会社豊澤本店
> 八戸酒造株式会社
> 平和酒造 合資会社
> 株式会社西岡本店
> 村祐酒造 株式会社
> 諸橋酒造株式会社
> 八百新酒造 株式会社
> 栁澤酒造 株式会社
> 合名会社山口酒造場
> 山村酒造合名会社
> 株式会社 山本本家
> 吉田酒造株式会社
ものすごい数の酒造ですよね。
酒造にいる人って基本的に日本酒が好きな人たちです。
その人たちからしたら、「日本酒を飲まないなんて日本酒が好きじゃないのかい?」と思ってしまうのも当然の事です。
また、「日本酒が好きじゃない人にいやいややってもらうより、日本酒が好きな人に楽しんでやってもらいたい」と思うのが人情でしょう。
そんな声が大きくなる前に、協議のうえ降板となったのだと思います。
石川さんの真意は
「糖質制限をしているので日本酒を飲まない」という発言ですが、ここだけ切り取ると、日本酒を飲まない宣言に聞こえますよね。
でも、多分に言葉が省略されていると思うんです。
「(現在)糖質制限をしているので(普段の生活では)日本酒を飲まない」
と言いたかったのだと思います。
石川さんはデビューから8年という事で、業界ではもう新人ではありません。
なので、周りに対する配慮、特にクライアントに対する配慮というものを持っていると思うんですよね。
だから、不用意な発言はしないはずですが、言葉が足りなかったのも事実です。
きっと、仕事で「日本酒を飲んでほしい」と言われたらやってくれると思います。
もし、今後日本酒を飲まないつもりなのだとしたら、飲酒を含むイベントがあるこの役は辞退しているかなと思うんです。
ただ、説明が不足していて真意が伝わらず、このような事態になってしまったと思われます。
過去にも似たような事例がありました
女優の浅茅陽子(あさぢ ようこ)さんがその昔、エバラ焼き肉のたれのCMに出演していましたが、ベジタリアンだという発言をして、CMを下ろされることがありました。
長くCMを務められていましたが、役柄にふさわしくない要素があればおろされてしまいます。
特に、メディアを使って多くの方に情報が伝わる現代ですと、瞬時に多くの人に情報がいきわたってしまいます。
いいところにしても悪いところにしても同様に拡散されてしまいます。
そのため、不用意な発言は控えなければいけません。
役を与えられた人の行動が役のイメージを左右する
個人としての主義主張はあるにしても、それを仕事に持ち込んでしまうと、うまくいかないことが多いです。
大きな役割を与えられるということは、その役割のイメージを左右してしまう事になります。
例えばですが、体操のお兄さんとして知られる小林よしひささん。
小林さんは、体操のお兄さんを務める14年間、電車の中で座らなかったそうです。
座ってしまって、寝てしまって、寝ている時に座席を必要としている高齢の方、妊婦の方、けがをしていている方が乗ってこられた場合、その方たちを前にして寝続けているお兄さんを視聴者に見られると「席を譲らずに寝続けていた」というマイナスイメージが植え付けられてしまうからです。
これは、その役を演じている小林さんのみならず、「体操のお兄さん」という役柄に対してもマイナスイメージがついてしまいます。
小林さんは体操のお兄さんを交代されましたが、マイナスイメージが積もってしまうと、次の世代の体操のお兄さんにも迷惑がかかってしまう事を恐れて自分に座らないというルールを課したのでした。
座りたい日もあったと思いますし、仕事で疲れて立っているのも辛いという日もあったことでしょう。
でも、自分の行動が背負っている役割のイメージを左右することを理解しているから、座らなかったのではないでしょうか。
みんないろんな肩書を背負っている
でも、そんなことを気にしたほうがいいのって有名人だけでしょ?
と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
学生ならば所属している学校、社会人ならば所属している会社のイメージをあなたが左右することになるからです。
昔から信用を得るのは大変だが、信用を失うのは一瞬と言われるように、ちょっとしたマイナスのイメージを回復するのに長い時間がかかります。
良い事をしてもそんなに覚えてくれないのに、不祥事があると「あ、○○の事件があったところね」といつまでも残っています。
それくらい気をつけないといけないのです。
おわりに
ちょっと話が脱線しましたが、自分がかかわっている仕事があるならばその仕事に迷惑がかからないようなふるまいをするのは、まず第一に考えておかなければならないことです。
それにより、行動に制限を受けたとしても、仕事を引き換えにもらっているからある程度は仕方がないのかもしれません。
皆さんも気をつけましょう。
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