【1-10話】「100日後に死ぬワニ」を考察!伏線が多数あった!

2020年3月22日

空の勇者たち

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のほほんと生きていたら何が悪い!

漫画家のきくちゆうき先生がTwitter上で連載していた「100日後に死ぬワニ」が最終回を迎えました。

全編を振り返って、どんな思いが込められていたのかを見ていきましょう。
ただし、ぼく個人の意見なので合っているかはわかりません(笑)

作品考察

1-10話

1話
12月12日
テレビを見て笑っているワニ君。
日々の日常が描写されています。この時点では初見の人は、何が起こるかわからないのですが、楽しそうにしているワニ君と、一番下に表示されている「死まであと99日」の文字の対比が不安さをかき立てます。ワニ君が笑っているコマの背景は黄色で楽しそうな感じが出ていますが、少し離れた視点の2コマ・3コマの背景が灰色で暗い印象を受けるので、笑っているワニ君の感情のコントラストが表現されています。
2話
12月13日
後々も出てくる「雲ぶとん」の初登場回。

この作品は「100日後にワニ君が死ぬ」ことが前提となっているので、100日を超える約束は果たせないことが確定しています。

という事を踏まえて「1年待ちとなりますがよろしいですか?」という雲ぶとんの通販会社の対応と「はい!!」と元気に答えるワニ君のやりとりを見ると、寂しさを感じますね。

フキダシ外の「楽しみだな~」という言葉が本当に心待ちにしていることを感じさせます。

3話
12月14日
赤信号の横断歩道をわたっているヒヨコさんを、慌てて助けるワニ君。

ここで、ワニ君が「誰かのために身を投げ出しても助けに行く」という事が示されています。

3コマ目で本当にほっとしている姿を見るとワニ君の人の好さが窺えます。

4コマ目の「気をつけないと死んじゃうよ!!」というワニ君の左目にはマンガ的な眉表現があり、怒っているようにも本気で注意しているようにも見えます。

この話も、あと97日でワニ君が死んでしまう事を知っている読者目線で見ると「そう言っているあなたも死んじゃうんだよ」と思い、切なくなるようになっています。

4話
12月15日
何もしない日。

時間の価値なんて気にせずに、好きな事をして過ごすというのは、とても若者的な過ごし方です。

作中では「少年」と呼ばれているので、ワニ君は若い人のはず。
自由に過ごして好きな物を食べて生きる。

死ぬ日を知っている読者からすると、「限られた時間なのに無駄に過ごすなんて!」
と思うかもしれませんが、本人にとっては昨日も今日も明日もこれからもずっとこんな日常が続くと思っています。
自分の思いとは別にそれまでの日常を断ち切るものが迫っているとはわからないのです。

 

5話
12月16日
ネズミ君初登場回。

友達のネズミ君が(おそらく)事故でけがして入院しているところにお見舞いに行くワニ君。

のちに、ネズミ君がバイク乗りだということが分かるので、バイクに乗っての「交通事故」だという事が想像できます。

ワニ君との会話で「まあな~すごい事故だったしな」と言っている事からしても、大変な事故だったんでしょう。

「でもまっ、人はそんな簡単に死なねーよ」という言葉がネズミ君から出てきますし、ワニ君も「ははっ、ですね」と同意していることから、「死なないことが当たり前」の感覚になっているんですね。

「いや、人は簡単に死ぬ」と、事故に遭って死んだ人はいうのですが、死んだ人は意見を言えません。

ここでネズミ君の「人はそんな簡単に死なねーよ」という言葉と、最下段の「死まであと95日」の対比が効いてます。

6話
12月17日
ワンピはワンピースが元ネタかと思います。

長編マンガをじっくり追いかけるという構図は、2話の雲ぶとんと同じですね。

未来に起こるであろう楽しみをドキドキして待つのですが、その楽しみを受け取れる運命にはない、ということを予感させられています。

ワニ君の部屋は1話よりも明るい色で描かれています。
そのせいか、ワニ君の「ワンピはやっぱおもしろ~」の言葉も明るい言葉の様に受け止められます。

7話
12月18日
隣人の夜中の騒音と、それに対して隣人のお父さんが怒って叱って喧嘩している様子。

それを聞きながら眠そうに「仲良くして~」というワニ君。

他人は他人の生活があり、自分は自分の生活がある。

積極的に介入することはありませんが、それでも「うるせーぞ!眠れないよ!」とか言って、怒ったりしないのがワニ君に優しさを表しているようでもあるし、ただ単に眠たいから仲良くして早くケンカをやめて、と願っているようでもあります。

8話
12月19日
信号待ちでこちらを見ている子猫のために舌をピロピロと出して楽しませているワニ君。

この舌ピロピロはあとで出てくる先輩もやっていて、先輩が子供をあやしていることをどこかで見て、それをまねて試したのかもしれません。

子供が嫌いな人もいる中で、優しく接したいと思うワニ君の人柄を感じます。

9話
12月20日
ワニ君が誰かと年末の帰省について電話で話しています。

話し方からワニ君のお母さんか、実家にいるお姉さん(いたらの話ですが)が有力ですね。

年の瀬を迎えたこの時期には、家を出ている子供をもつ家庭にはありふれた風景です。

2コマ目の「そう・・まあ元気ならいいわ」
「問題なしよ」
のやりとりでワニ君は現時点では健康で、病気などの持病で死ぬのではないのかもしれないな、という事が予想されます。

また、こんなに健康なのにあと91日後には死んでしまうんだ、という気持ちも出てきます。

が、この時点ではまだ91日もあるため、まだ大丈夫と考える人もいることでしょう。

4コマ漫画なので、時間が連続していると思いがちですが、2コマ目と3コマ目の間には時間の隔たりがあります。

1-2コマ目と3-4コマ目では会話が連続しているので、時間はつながっていることがわかりますが、2コマ目にある山盛りのみかんが4コマ目では空になっています。

この「時間飛ばし」の手法が最終話の結末を色々と想像させることになっていくのですが、この頃から使用されていたんですね。

みかんを食べる間、電話していて、それが苦ではないほど家族仲は良く、最後に「98点」と満点をつけないあたり、お互いをよく知っている仲だと感じさせます。

もし、そんなに仲良くなかったら気を遣って「100点」っていうと思うんですよね。

10話
12月21日
5日目で入院していたネズミ君のお見舞いにまた来ています。

5日経過しているので、ギブスは取れて、ひたいのバンソウコウも取れて回復に向かっています。

ネズミ君の驚異の回復力!

そして、もしかしたら病室も変わっています。
ベッドが2段式(というんでしょうか)から、普通のベッドになっていますし、花瓶の形が違います。

もし、花瓶がネズミ君の持ち物だったら同じものを使い続けると思いませんか。
数日で取り換えるとは考えにくく、病室に備え付けのものを使っていると考えてよさそうです。

ただ、最初は3輪の花が1輪になっているので、一輪挿しの花瓶に変えた、と考えることもできそうです。

次回

【11-20話】「100日後に死ぬワニ」を考察!伏線が多数あった!

参考

ねとらぼ様で全話を掲載していたので、そちらを参考にしました。
(まとめ)日めくり漫画「100日後に死ぬワニ」【更新終了】 (1/10)

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