片づけと関連して整頓をするにはどうやったらいいのか?方法を具体的に紹介
掃除は大変なのに、汚くなるのは割とすぐです。
片づけをしたいけどいまいちやり方が分からない方のために、具体的に例を挙げていって見てみましょう。
Contents
保管場所を考える
道具を適切な場所に置くことで、作業効率が上がります。
なぜそこが最適なのかを考えながら見ていきましょう。
使用頻度が高いものは近くへ
これは、すとんと腑に落ちるのではないでしょうか。
筆記用具を机の上に出しておくのは、すぐに使えるようにするため。
5m離れたところに置いて、毎回取りに行くことはありません。
もし、5m離れたところが定位置なのだとしても、使用している間は机の上に置いておき、使い終わったら元の場所に戻すという事を自然に行っていると思います。
体の構造に無理のない配置場所に置く
押入れの奥にしまい込んだりすると、四つん這いになって奥までいかないといけません。
高いところにモノがあると背伸びをして、探さなくてはいけません。
これらの動作は、日常の自然な動作とかけ離れているので、動きに無理をしている状態です。
そのような状態にならないと探せない、取り出せないのは非効率。
体の自然な動きに合わせてモノを配置すると、効率が一番よくなります。
この考え方を動作経済と言います。
動作経済をよくする → 効率がアップ!
という訳ですね。
動作経済では、体の動きの他に、目線の動きも考慮に入れます。
目の動きなんてそんなに疲れないのでは?
と思うかもしれませんが、視線がさえぎられることで、確認のための作業が発生しますし、「確認のための作業を行うかどうか?」という判断をいちいちしなくてはなりません。
こういったほんの少しの思考の積み重ねが面倒くささにつながり、「なんだかよくわからないけど働きづらい」にもつながっていきます。
手の場合はワンアクションでアクセスできる位置に
ワンアクションというのは、一回の動作という意味です。
冷蔵庫から飲み物を取り出す場合を考えてみましょう。
ドアを開ける(1) → 飲み物を取り出す(2)
これはツーアクションの動作です。
厳密には「ドアを閉める」もあってスリーアクションですが、そこは割愛。(簡単な動作なので)
例えば、段ボールが重なって中を見なければならないという保管だと
上に乗っている段ボールをどかす(1) → 目当ての段ボールを見つける(2) → 段ボールを開けて中身を検分する(3) → 中身を取り出す(4) → 取り出した中身以外を整理して段ボールに詰める(5) → 段ボールを積み直す(6)
という、書いているだけで大変そうな作業になってしまいました。
この中で、「段ボールをどかす」という作業や「中身を整理して段ボールに詰める」という作業は、日常の動作から離れていますので、これも作業を大変にしている要因のひとつです。
これらの改善点としては
・段ボールの中が整理されている
・段ボールという保管方法を別の物に替える
・開けなくても中身が分かるような入れ物にする
が考えられます。
少ないアクションで目的のものまでたどり着けるようにしましょう。
目線の場合は見える面を考慮する
目線の高さより高すぎたり、低すぎたりすると、見える面が変わってきますよね。
マンガ本を1巻からきれいに並べても、それが床に置いてあれば、見えてくるのは本の上面です。
マンガは背表紙に情報が書かれていることがほとんどなので、上面からは何も情報を得られないですよね。
そうすると、この本はどのマンガだ?という事を調べるには、しゃがんで背表紙を見るか、しゃがんで本を手に取って背表紙を確認するほかありません。表紙を見るという選択肢もありますが、背表紙を見る行動よりは手間がかかりますよね。
この場合の対策としては以下の二つがあります
・背表紙が見える場所に配置し直す
・上面に情報を加える
背表紙に情報が詰まっているので、その背表紙を確認できる位置にマンガを再配置。というのがひとつ。
もう一つは上面に情報を加えることです。
マンガ喫茶などに行くと、そのお店のマンガという事が分かるように上面にスタンプで店名が印刷されていることがあります。
本が閉じた状態なら、上面にスタンプを押すことが出来ますからね。
本を汚すなんて信じられない・・・
いや、落ち着いてください。
例の話をしているので、上面に情報を加えたらいいですよ。
という話ですので、手持ちの本を愛する方には向かないとは思っています。
要するに情報の可視化ができていれば問題ないのです。
情報の可視化とは、中身を見なくても中身が分かるような情報を表示しておくという事です。
例えばキャビネット。
強度を保つために透明な素材で作られていることはないので、中身は開けないとわからないことが多いですよね。
でも、引き出しの前に、中に入っているもののリストをプリントアウトして貼り付けておけば、引き出しを開ける手間をなくすことが出来ます。
また、リスト表示されているので、中にあるかないかを確認してから「引き出しを開けるかどうか」を判断できます。
もし中身の情報がないとしたら、「あるかもしれないから探す」という作業が発生します。
その時、もし中に目当てのモノがなければ、探し物をした時間の分がムダになってしまいます。
そういってムダを抑えることも可能なのです。
保管方法あれこれ
保管方法はやりようはたくさんあるのですが、心がけたいことはシンプルなルールです。
複雑になってしまうと、ルールを理解することが難しくなってしまい、ルールから外れた人によって現場が混乱することもあるからです。
また、複雑な手順は間違いのもとにもなります。
簡単なルールを心がけましょう。
位置をシールなどで明示
保管場所をシールやテープで明示して「ここに置きましょう」とイメージづけることです。
社員のスリッパが全然整頓できないでいたところ、足ふきマットの中をくりぬいて「ロ」のような形にしてスリッパを置くようにしたら、スリッパの乱れがなくなったそうです。
どこにおいていいかわからないから自分で勝手に置くという思考から、「あ、このくりぬかれたところにスリッパを置けばいいんだな」という思考に切り替わっています。
ここで重要なのは囲みが単純だったため、誰にでもルールがすぐにわかったという点です。
テープやシールは空間を仕切るのに効果があります。
モノの位置が定まらないことが多い場合は、テープで区切ってみましょう。
・位置を明示するとそこにそろえたくなる
・そのためのルールは簡単にする
・ルールからはみ出しているのは正常に機能していない証拠として受け取れる
期間の明示
期間の定めがない場合、誰もが「あとでいいや」と考えることになり、そのまま放置されてしまうことがあります。
そのため、期間を区切ることで、「やらなくては」もしくは「確認しなくては」という意識を引き出します。
掲示板にいつまでも貼ってある情報があったとしたら、「いつでも貼ってある」という認識から中身を確認しません。
それに「確認しても前回と同じ」という事が何回か続いたら、確認しようという気持ちも萎えてしまいます。
「○月まで公開する」とか「これは○月○日に撤去する」などの記載があれば、積極的に見ておこうという気持ちになりますし、「2週間以上は掲示しない」というルールがあれば、2週間後に貼られている情報は別の新しい情報ということが分かりますね。
・期間を区切ることで行動を促すことが出来る
・期間の制限があることで、情報の鮮度を保つことが出来る
ビジュアルを使用する
昔ながらのリストだと、文字がズラーっと並んでいることが多いですよね。
その文字が細かかったり分量がかなり多いと読むのに萎えてしまいます。
文字ではなく写真などを貼ることで視覚情報に訴えると探し物がスムーズに行きます。
写真付きのほうが分かりやすいですし、「デジカメはデジカメなんだけどこれじゃないんだよなぁ」と、思っているものと実物との違いで、探しているものはここにはないということが分かります。
最近では、デジカメ、スマホなどの普及により、写真を撮ることがかなり容易になってきました。
スマホを取り出してパシャリとすることで簡単に画像が保存できてしまいます。
整理整頓のための画像はきれいな画像でなくてもよいので、ビジュアル化を心がけるとよいですね。
戻ってくるようなルールを考える
保管場所も決めて、ビジュアル化もした。
けれども中には実物が入っていない・・・。
という事も十分にあり得ます。
持ち出したけれど返却されない場合です。
この時、問題なのは
・戻すというルールが徹底されているか
・誰が持って行ったかが分かるか
ということです。
持ち出してそのままにしておくと、その道具を利用する人全員が不便になってしまうという認識があるかどうか。
ルールがなければ、いつまでも借りていていいと思うかもしれません。
単純なルールは「使い終わったら戻す」というルールです。
ただし、返し忘れていたという事もあり得るので「どこに行ったか」が分かるようなルールも必要です。
どこに行ったかが分かるかというのは「貸し出し帳」のようなものを作成すれば管理できます。
ただ、貸し出し帳が有効な場合というのは
・使用頻度が低い
・1回の使用期間が長い
という場合です。
毎日5回は使用するという機材があり、そのたびに帳面に記載をしていくのは大変ですね。
これはPC上でワンクリックで管理という方法もあったりしますが、あまり使用頻度が高いと手間がかかるというのは同じです。
それに付随して、使用期間が長い機材などにも有効ですね。
突き詰めて考えると「使用期間が短い」→すぐに返ってくるという訳なので、あまり貸し出し帳に頼る場面がないからです。
どのような場面で有効になるかはある程度検討が必要になります。
まとめ
整理整頓は
・物までのアクセスの良さ
・誰でもわかるルールつくり
が重要になります。
一度決めたルールでも、現場にそぐわないなら修正するといった柔軟さが求められます。
実際に運用してみて、うまくいかなかったら修正していきましょう。
1 片づけ上手で仕事を効率化!
2 片づけの基本の5Sとは?
3 片づけが苦手な人の心理
4 片づけは「時間」と「モノ」のコントロールが大事
5 主作業を見極める
6 整頓を考える
7 片づけは「判断する機会」がないのがベスト?
8 片づけの維持・定着方法
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