啄木鳥探偵處(きつつきたんていどころ)の第6話「忍冬」のネタを解説
金田一が徐々にギャグキャラ化していきますね・・・
解説は個人的な感想ですので、間違いがあればご容赦くださいませ。
第六首 忍冬(すいかずら)
サブタイトルの忍冬 |
今回の話の終盤の吉井からの手紙にもあるように、金銀花の別名。
花言葉は「愛の絆、献身的な愛」季久さんのためにやっていない殺人の自白をした泉若、警察に捕まっている泉若を(啄木を殺してまで)助けたかった季久さん。 お互いの事を思いやっています。 |
冒頭の事件を説明している時の新聞 | 東京日日新聞。 毎日新聞の東日本地区の旧題号。
現在の毎日新聞東京本社発行の毎日新聞の前身。 東京日日新聞の名前だけれど、印刷された新聞では「日々」となっている。 この新聞は普通の新聞ではなく、錦絵新聞と呼ばれていて、読みにくかった新聞を一般の人でも読めるようにと簡単な言葉と挿絵で説明する一枚絵の新聞。 錦絵は浮世絵の版画のことで、多色刷りを行っていたので、カラーで表現できる
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啄木 「金銀花に懸想(けそう)していたのもうなずける」 |
懸想とは、恋しているという事。 |
傀儡館の館主の声優 |
萩原朔太郎の孫である萩原朔美さん。
こういったコラボも面白いですね。 |
聞き取りの時に扉を閉めさせる傀儡館の受付の人 |
あまり人に聞かれたくない話という事を感じ取って、啄木に閉めさせた。 |
傀儡館の人のはっぴのマーク |
傀儡館(くぐつかん)の「く」 |
吉井さんが傀儡館の受付に渡した袋 |
傀儡館の入館料ではなくて、お心づけ。受付の人は懐に袋をしまっちゃいましたからね。 チップというにはやや量があるので、館主の情報をもらったことへの情報料ですね。 |
吉井 「造作もないだろうが、つかまえるのを手伝ってくれたら少しくらい手当を出してあげてもいいよ」 |
さっき啄木に出したお金の他に出すってことなんでしょうか。 |
平井 「人間と人形の情死、なんとも魅惑的な題材ですね。 人でなしの恋。 この世の外の恋でございます」 |
人の恋路を横からかっさらっていく吉井をなじって「人でなしの恋」といったのかと思ったら違いました。 平井(江戸川乱歩)の短編に「人でなしの恋」という作品があり、人形を愛する名士のお話です。 青空文庫に原文がありましたので、興味のある方はこちらからどうぞ |
覗きに来た平井 「石川先生から言付かった手紙を見てしまいまして」 |
普通に他人の預かりものの手紙を盗み見ている平井太郎。 |
若山牧水 山死にき 海また死にて 音もなし 若かりし日の 恋のあめつち |
アニメの中では季久さんへの思いをつづる歌となっています。 実際では、若山牧水が恋した小枝子さんが実は人妻で子持ちという事を知ってショックを受けた時に読んだ歌です。
5話の中で牧水は 山を見よ 山に日は照る
海を見よ 海に日は照る いざ唇(くち)を君 と詠んでいますが、これはこの小枝子さんと結ばれた時に詠んだ歌です。 なので、前回の詩が読まれたことを知っていると、前回の躍動的な、恋にワクワクしている雰囲気とは対照的に、この恋を諦めなければならないのかと落ち込んでいる様子が、今回の詩から感じられますね。 |
吉井 あはれなる 君よとひとり つぶやきぬ 世にも悲しき 恋の終わりに |
調べましたが、元の詩は出てきませんでした。
今作のオリジナルでしょうか。季久さんの境遇を思って悲しむ気持ちがあり、同時に自分の恋も終わりをつげ悲しみに暮れる気持ちを詠んでいますね。 |
啄木 「何か、かう、書いてみたくなりて、ペンを取りぬ ―― 花活(はないけ)の花あたらしき朝。」 |
「あたらしき」が朝にかかっているんではなくて、花にかかっています。
つまり、新しい朝ではなくて、花活けに新しく花が入った朝ということですね。 そんな新鮮な(?)、生き生きとした花の姿を見ると、自然と創作意欲が沸いて、ペンをとってしまったという事でしょう。 ただ、アニメの中では、部屋の中に花瓶も花も見当たらないので、花に触発されたという事はなさそうです。 吉井さんからの手紙を詠んだ直後ですので、吉井さんの一途な恋心と、恋を詠んだ歌に刺激されて何か書いてみようと思ったんですね。 |
夜、「金銀花」の格好で練り歩く傀儡館館主 | 金銀花のうわさが広まれば、見に来ようというお客が訪れるため。 |
啄木と吉井が食べていた鍋 |
湯豆腐。 寒い日には燗酒とともにいただくとおいしい。 中央にある濃い色のものは、おそらくつけダレ。 湯豆腐だけで食べるのもおいしいし、たれをつけて食べるのもおいしいものなのです。 お豆腐のたれ |
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