【持続化給付金】コロナによるフリーランスの収入減少者への現金給付に関する解説
という訳で、コロナ禍による一般の収入減少者への30万円給付ばかりが目立っていますが、フリーランスの事業者への給付案も実は出てきています。
今回は、このフリーランスへの給付金、【持続化給付金】についてみてみましょう。
4月18日追記
記事中にある30万円給付は撤回となり、申請制の一律10万円給付になりました。
記事中の会話などは撤回前のものですので、ご了承ください。
Contents
持続化給付金とは
持続化給付金とは、コロナ(に限らずですが、)感染症で特に大きな影響を受ける事業者に対して、事業の継続を下支えし、再起の糧としていただくための事業全般に使える給付金、のこと。
よくわかんねーな
中規模の事業者やフリーランスの人を対象とした給付金ってことですよ
この前の30万円給付の話はどうなったんだ?
30万円給付は、雇用されている人たち、いわゆるサラリーマンに対しての給付金です。
持続化給付金は、自分で事業をしている人たちに対する給付金ですね。
なんで枠組みが違うのかしら?
事業を自分で行っている人は、仕事がなくなると収入が全くの0になること、設備を抱えている事業者は毎月の出費が大きい事が理由だと思います。
だから、給付額も大きくなっているんですね。
支給対象者
支給対象っていうのはどんな条件があるんだ?
はい。まずは前年同月比で収入が50%以上減少している人たちですね。
そして、中堅以下の企業、そのほかの法人などです。
・中堅企業
・中小企業
・小規模事業者
・フリーランスを含む個人事業者
・医療法人
・農業法人
・NPO法人
・社会福祉法人
・会社以外の法人
※資本金が10億円以上の大企業を除く
けっこう幅広いんだな。
雇われて仕事しているのでなければ、相談してみてもいいかもしれないわね
前年同月比で50%減少とは
前年同月比で収入が50%以上減少ってのがよくわからなかったんだけど・・・。
表にするとわかりやすいので、簡単な表にしてみましょう。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
2019 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 |
2020 | 10 | 30 | 25 | 22 | 15 | 10 | 40 | 30 | 50 | 20 | 30 | 35 |
青く表示してある月は、前年度と比べて、50%以下の収入になってますよね。
1月 30万 → 10万
5月 30万 → 15万
6月 30万 → 10万
これが前年同月比で収入が50%以上減少ってことです。
言い換えると去年と今年の同じ月を比べて、収入が50%以下になっていないかってことです。
えっと、5月や6月はともかく、1月はまだコロナの影響はないわよね?それなのに、1月をその比較の対象に入れていいのかしら?
大丈夫ですよ。2020年の1月から12月の間のいずれかの月で、前年同月比で収入が50%以上減少になっていれば、対象に含まれます。
そして、その比較する月は自由に選んでもよいのです。
じゃあ、極端な話、一年のうち、一ヶ月だけ50%減収であとは大幅黒字でも対象になるってこと?
なりますね。
それと選んだ月が、一年間の売り上げの基準となります。
これはまたあとで解説しますね。
給付額
給付額は以下の通りです。
法人 → 200万円
個人事業主 → 100万円
ただし、昨年(2019年)一年間の売り上げからの減少分を上限とします。
給付の上限について
うーん、「昨年(2019年)一年間の売り上げからの減少分を上限とします」ってのがよくわからない!
簡単なイメージをお話ししますね
よろしく
昨年の売り上げが400万で、今年の売り上げが320万だとします。
そうすると、差額は80万円になります。
この差額が給付金の上限となります。
法人が200万円、個人事業主が100万円もらえるというのは?
これは、前年度の差額が大きかったときに、無尽蔵にその差額を渡すわけにはいかないので、差額を一定の範囲に収めようとする上限ですね。
具体的に見たほうが分かりやすいです。
昨年の売り上げが400万で、今年の売り上げが100万だとします。
減りすぎね・・・
そうですね。
差額は300万円ですが、この差額に対して
法人は200万円。
個人事業主は100万円。
という上限があるので、法人の方は200万円の給付金、個人事業主の方は100万円の給付金が支給されます。
今年の売り上げの出し方
今年終わっていないけれど、今年の売り上げってどうやって出したらいいのかしら・・・?
はい。さっきも出した表をもう一回出しますね。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
2019 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 | 30 |
2020 | 10 | 30 | 25 | 22 | 15 | 10 | 40 | 30 | 50 | 20 | 30 | 35 |
1月と6月の差額は20万、5月の差額は15万です。
前年同月比で収入が50%以上減少の月を申請時にピックアップして、申請するわけですが、
その基準の月の差額 × 12(ヶ月)
として年収を計算します。
下がり幅が大きい月を選べば、給付金を最大まで受け取れる可能性が高くなります。
じゃあ、この時、
5月を基準として選ぶと、年収は
15万 × 12 で180万。
1月、6月のどちらかを選ぶと、年収は
10万 × 12 で120万
の計算になるのか
そうですね。
前年の年収が360万なので
5月基準なら
360万 - 180万 = 180万
1月・6月基準なら
360万 - 120万 = 240万
が差額になります。
個人事業主ならどちらのケースでも上限の100万を超えているので問題はないですが、法人の場合は、5月基準だと、限度額いっぱいの200万まで届いていないので、1月または6月の金額で申請をしたほうがお得、という事になります。
収入が減るなんて嫌だけど、活用できる月があるかもしれないってことだな
去年創業したばかりで、比較月がない場合は?
去年フリーランスになったり、創業したばかりの会社は比較する月の売り上げがないかもしれないけれど、そういう人はもらえないのかな?
去年の比較月がない事業者でも、給付が認められる場合があります。
これはまだ基準が定まっていないので、何とも言えませんが、相談窓口で相談したら給付を受けられるかもしれませんので、諦めずに相談しに行ってみましょう。
5月5日追記
起業して1年以下の場合は、対象外となりました。
相談して何とかなる場合もありますので、相談したほうがいいとは思いますが、「1年未満は給付しない」という意見が大半を占めている現状です。
申請や給付はいつから?
で、これっていつから申請したりお金がもらえたりするのかしら?
はい。補正予算が成立後、1週間ほどで申請を受け付ける予定になっています。
2020年4月22日に補正予算成立を目指しているので、早ければ4月中に受付開始になりますが、ゴールデンウィークと重なるので、5月に入ってから、申請・窓口受付が始まると思います。
申請にあたっての必要書類は?
申請する時に必要な書類って何があるのかしら
以下に示しておきますね。
1.法人番号
2.2019年の確定申告書類の控え
3.減収月の事業収入額を示した帳簿など
※3については形式を問いません
1.本人確認書類
2.2019年の確定申告書類の控え
3.減収月の事業収入額を示した帳簿など
※3については形式を問いません
3についてがちょっとあやふやだけど・・・
申請にあたってスピード感を出すために、とりあえず分かるものを出してもらえばいいような感じですね。
あとで(来年以降?)きちんと金額が確定した時に改めて出してもらうかもしれませんが、とりあえずはなんでもいいようですね。
申請方法はどうなるの?
申請はどうやったらいいのかな?窓口?郵送?WEB?
WEB上での申請を基本として、必要に応じ、コロナにかからないような対策を講じたうえで、完全予約制の申請支援(必要情報の入力など)を行う窓口を設置する予定です。
まだ、未確定なので暫定的な話になります。
詳細はのちほど
今回の情報は、現状での案になります。
具体的な事項の決定や発表は4月末に行われる予定なので、発表されたらそちらを優先してください。
今回は以上になります。
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